あれ、エクスプローラーにブルー文字盤なんてあったの?|菊地吉正の【ロレックス通信 No.202】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

今回はかつてあったエクスプローラーにそっくりなオイスターパーペチュアル(以降オイパペ)について取り上げる。

いまでこそオイパペといえばデイト(日付表示)無しの印象が強いが、かつてはデイト表示があるものと無いものの2種類が販売されていた。その後デイト無しタイプは1970年代に生産中止となり、それ以降はデイト付きだけが販売されていたのである。

そんなデイト付きオイパペが2007年にモデルチェンジ。これまでどおり34mm径の小振りなサイズがそのまま採用されたが、その1年後の08年にはデイト無しのオイパペも数十年ぶりに復活。36mm径と2mmサイズアップしての登場となった。そしてここに取り上げたエクスプローラー似の369デザインタイプはその際にラインナップされ、2020年のモデルチェンジまで製造されていたモデルだ。

あれ、エクスプローラーにブルー文字盤なんてあったの?|菊地吉正の【ロレックス通信 No.202】
(画像=ケースのフォルムはやっぱりエクスプローラーと違うが、36mm径の程よいサイズ感で見た目の雰囲気はかなり似ている、『Watch LIFE NEWS』より引用)

以前、当連載の26回で「日本だけで販売!? エクスプローラー I に酷似したオイスターパーペチュアル“Ref.116000”」(関連記事参照)と題した記事を書いている。実はここに取り上げたブルー文字盤(ホワイトもあった)だけでなく、当初はブラック文字盤も存在していた。

ただ、当時のオイパペデイト(日付付き)と同じ34mm径であればまだしも、36mm径となって復活していたため当時のエクスプローラーとサイズも一緒だった。そのため文字盤はブラックでもバーインデックスの夜光は、当時のエアキングにあった369デザイン(関連記事参照)と同じ仕様のピンクだったのだ。

ちなみに、26回で取り上げた369デザインのオイパペは、インデックスの夜光もホワイト。明らかに違うのは時分針だけと、それ以外はエクスプローラーに酷似していた。そのため限定的なものだったらしく、わずか1年余りで生産を終了している。

実勢価格を調べてみたところ、高年式でブルーが80万円台、ブラックはピンク夜光タイプが90万円台、1年余りで姿を消したホワイト夜光タイプは150万円前後と、同時期のエクスプローラー、Ref.114270よりも50万円以上も高い。なお、2010年で生産終了した本家114270の実勢価格は90万円前後といったところである。

菊地 吉正 - KIKUCHI Yoshimasa

あれ、エクスプローラーにブルー文字盤なんてあったの?|菊地吉正の【ロレックス通信 No.202】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より引用)

時計専門誌「パワーウオッチ」を筆頭に「ロービート」、「タイムギア」などの時計雑誌を次々に生み出す。現在、発行人兼総編集長として刊行数は年間20冊以上にのぼる。また、近年では、業界初の時計専門のクラウドファンディングサイト「WATCH Makers」を開設。さらには、アンティークウオッチのテイストを再現した自身の時計ブランド「OUTLINE(アウトライン)」のクリエイティブディレクターとしてオリジナル時計の企画・監修も手がける。
2019年から毎週日曜の朝「総編・菊地吉正のロレックス通信」をYahooニュースに連載中!

提供元・Watch LIFE NEWS

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