ボルボ・カーズ本社は2023年6月7日、今後のボルボの基幹車種の1台となるB+セグメントのコンパクトEVクロスオーバーSUV「EX30」を予告どおり発表し、ヨーロッパ、アメリカ市場でオンライン受注とカーシェア方式での受注を開始した。
新型EX30は、全長4235mm、全幅1836mm、全高1550mm、ホイールベース2650mmで、ボルボ史上最も小さなSUVであり、しかもコストバリューの高い価格帯で販売され、今後のボルボの基幹車種の1台となる。価格は3万6000ユーロ(約540万円)からで、デリバリーは2024年初頭からの予定だ。
EX30は、中国・吉利汽車のSEA(Sustainable Experience Architecture)プラットフォームをベースにしている。リヤ・アクスルに200kW(272ps)/トルク343Nmの電気モーターを搭載するFRモデルと、前後アクスルにそれぞれ1基ずつ、合計315kW(428ps)/トルク480Nmの電気モーターを搭載するAWDをラインアップ。AWDの0-100km/h加速は3.6秒と俊足だ。
バッテリーは容量49kWhと69kWhが設定され、49kWhのバッテリーではWLTPモードで344km、69kWhのバッテリーでは480kmの航続距離となっている。充電は、内蔵の11kW、または22kWの普通充電に対応し、急速充電では13kW級の高出力電圧に対応できる。
トランク容量は、リヤシートを倒していない状態で234L、リヤシートを倒した状態で最大904Lを収納でき、さらにフロントには7Lのサブトランクが設置されている。
インテリアのインフォテイメントはGoogleシステムで、12.3インチのタブレット・タイプのセンターディスプレイを配置してる。スマートフォンとの連携でGoogleサービスをフル活用することが可能だ。
国内導入時期は未定
ボルボは、2025年までに世界販売台数の50%、営業利益率の8〜10%を電気自動車で構成する目標で、2030年までには販売する全ての車を電気自動車にすることを目指している。そのため、量販モデルの先頭に立つのがこの新型EX30となるわけだ。
ボルボ・カーズのジム・ローワンCEO
「人々が電気自動車への乗り換えを検討する際、価格と維持費が依然として最大の課題の1つであることを私たちは知っています。ボルボEX30は、私たちがプレミアムな電動モビリティをより多くの人々に提供し、自動車産業と社会が必要とする完全電動化への移行を促進し、加速させることを可能にします」と述べている。
EX30はエンジン車に近い価格であると同時に、ランニングコスト、維持費も競合する他社のEVに比べて安いことも大きな訴求点だ。
なお、ボルボはサブスクリプションサービス「Care by Volvo」(日本での導入は未定)の普及に力を入れており、EX30でも販売のメインはサブスクだ。価格はヨーロッパ市場では月額599ユーロ(約8万9000円)からとなっている。
なおEX30の日本導入の時期は未定となっている。
提供・AUTO PROVE
【関連記事】
・BMW M550i xDrive (V型8気筒ツインターボ+8速AT:AWD)試乗記
・マツダ3e-スカイアクティブ X試乗記 トップグレードエンジンの進化
・トヨタ ヤリスクロス試乗記 売れるクルマ(1.5Lハイブリッド4WD)
・ホンダ N-ONE試乗記 走りが楽しいRS(FF 6速MT、CVT、ターボ&NA)
・スズキ ソリオバンディット試乗記(1.2LMHEV CVT FF)