MAZDA CX-5 & CX-8 & MAZDA6/SH-VPTS

【エンジン車よ永遠なれ!】マツダの2.2リッターディーゼルは独自技術満載。最大トルクはガソリン4リッターと同等。卓越の走りが味わえる
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

種類:直列4気筒DOHC16Vディーゼルターボ
総排気量:2188cc
ボア×ストローク:86.0×94.2mm
圧縮比:14.4:1
最高出力:147kW(200ps)/4000rpm
最大トルク:450Nm(45.9kgm)/2000rpm

 ディーゼルエンジンは、脱炭素化に向けた方策としてBEV一択の姿勢を鮮明にする欧州勢を筆頭に、もともとディーゼルを乗用車に用いる習慣のなかったアメリカ市場を含め、このところどうにも逆風にさらされている印象が強い。
 そうした中にあって、マツダはいまでもそれを諦めないどころか、直列6気筒デザインの新開発ユニットを完成させるなど、進化にますます積極的だ。マツダのディーゼルの中で、乗るたびにガソリンユニットに勝るとも劣らないパフォーマンスに感心するのが、CX-5をはじめ様々な車種に搭載されているSH-VPTS型だ。200ps/450Nmを発揮するツインターボ付きの2.2リッター4気筒ユニットである。

【エンジン車よ永遠なれ!】マツダの2.2リッターディーゼルは独自技術満載。最大トルクはガソリン4リッターと同等。卓越の走りが味わえる
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

 SH-VPTS型は最新技術の宝庫。マルチホール・ピエゾインジェクターや可変排気バルブ機構の採用で、これまでディーゼル・エンジンの常識と考えられてきた高い圧縮比を14.4と低めに設定。これにより各部の軽量化を実現すると共に、排気ガス中の有害物質発生を減らして後処理装置の簡略化を可能にした。大小2つのターボを使い分けるシーケンシャル・ツインターボは、大型ターボ側に低速域から素早く過給圧を発揮する可変ジオメトリータイプを採用。一段とドライバビリティを向上させた点も見逃せない。

【エンジン車よ永遠なれ!】マツダの2.2リッターディーゼルは独自技術満載。最大トルクはガソリン4リッターと同等。卓越の走りが味わえる
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

 SH-VPTS型は、2012年に当時のアテンザ(現在のマツダ6)に搭載されて登場以来、手を緩めることのない改良が積み重ねられ、現在でも世界トップ級の実力を誇る。とくに高速道路のクルージングは圧倒的な得意科目。4リッターのガソリンエンジン並みの太いトルクを幅広い領域で生み出すことを武器に、ゆとりたっぷりの走りを生み出した。低回転から力強い性格のため、結果として静粛性に長けていることもこのエンジンの大きな特長と言える。さらにアクセルを深く踏み込むと、最高出力回転数の4500rpmを超え、5000rpmまでためらいなく回り切る。
 燃費に優れるうえ、軽油の税額がガソリンより低く、軽油が安価なため、ランニングコストが低く抑えられる点も大きなメリット。

 優れたエンジンというと、どうしてもハイパフォーマンスなガソリンユニットに目が向きがち。だが、それらとは大きく異なる特性を備えたこのマツダのディーゼルユニットも、「歴史に残る逸品」といえる存在である。

【エンジン車よ永遠なれ!】マツダの2.2リッターディーゼルは独自技術満載。最大トルクはガソリン4リッターと同等。卓越の走りが味わえる
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
【エンジン車よ永遠なれ!】マツダの2.2リッターディーゼルは独自技術満載。最大トルクはガソリン4リッターと同等。卓越の走りが味わえる
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

提供元・CAR and DRIVER

【関連記事】
「新世代日産」e-POWER搭載の代表2モデル。新型ノートとキックス、トータルではどうなのか
最近よく見かける新型メルセデスGクラス、その本命G350dの気になるパワフルフィール
コンパクトSUV特集:全長3995mm/小さくて安い。最近、良く見かけるトヨタ・ライズに乗ってみた
2020年の国内新車販売で10万台以上を達成した7モデルとは何か
Jeepグランドチェロキー初の3列シート仕様が米国デビュ