施設が完成した頃から懸念されていた補助金

 国からの補助金については、南風が完成した当初より、将来的に問題になるのではないかという懸念の声が出ていた。NPO法人の現理事長は2階でバイキング方式の農家レストランの営業を希望していたと言われている。しかし、ノウハウがないために、外部から飲食のノウハウを持つ人材を雇ったということだ。すでに営利目的の商業利用の話は出ていたことになる。

 2015年12月に開催された土佐市議会(第4回定例会)の議事録を見ると、当時の黒木茂議員が「国からの補助金1億2000万を返して、ちゃんとお金を稼げるように制約を外した方が良いのではないか」というような提案をしている。それに対して市長は「NPOとも協議を十分に重ねながら進めていっておりますので、ご理解をたまわっておきたい」と当たり障りのない答弁に終始している。黒木議員は「これをそのまま進めよったらえらいことなる可能性が強い。そのことを警告して、質問を終わります」と締めくくっているが、現在まさにその通りの事態に陥っているといえる。

(文=横山渉/ジャーナリスト)

提供元・Business Journal

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