海と空が青一色になることを「水天一碧」と言います。
これは水が海、天が空を意味する四字熟語です。
しかし、これらはどのような時に使用するのでしょうか?
今回はそれら「水天一碧」について解説します。
ここではその意味だけでなく由来や語源についても説明します。
目次
「水天一碧」とは
・「水天一碧」の意味
・人物を例える際などには用いない
「水天一碧」の由来
・「水天」と「一碧」の成り立ち
・出典は景色の美しさを詠んだ詩の一節から
「水天一碧」とは

まずは「水天一碧」について見ていきましょう。
「水天一碧」の意味
「水天一碧」とは海と空の色が青一色になっていることを言う四字熟語です。
特に美しい絶景などを例える表現として使用されます。
中でも水と天とが一続きになって一様に青々としている様子を言った言葉です。
これらの言葉は晴れ渡っていることで海と空が青一色になることを表現しているのだとか。
実際に晴れている日は水と天の境界線がわからなくなってしまうことがあります。
そのように海と空が1つに溶け合っているかのような景色を指すのが「水天一碧」です。
人物を例える際などには用いない
「水天一碧」は主に風景などに使用される言葉です。
人物を例える際には使用されないので注意しましょう。
あくまでも水と天、空と海が区別できないほど青々しいことを言った言葉となります。
そこは他の景色などにも使用されないので、かなり限定される言葉と言えるかもしれません。
ただ、総じて目の前の光景などについて言う言葉であることは変わらないので、その点は使用する際に注意したいです。
「水天一碧」の由来

では「水天一碧」はどこから来た言葉なのでしょうか?
ここでは「水天一碧」の由来や語源についてまとめます。
「水天」と「一碧」の成り立ち
「水天一碧」を理解するにはそれぞれの熟語を知る必要が出てきます。
まず「水天」に関しては海と空を意味する言葉と言えます。
次に「一碧」は見渡す限り一面に青になることを意味する言葉です。
どちらも目の前に広がる青々とした光景を言う言葉です。
それらどちらも青一色になって混ざり合っているように見える様子を例えたのが「水天一碧」となります。
出典は景色の美しさを詠んだ詩の一節から
「水天一碧」は古代中国の詩人である王勃の「滕王閣序」から来たとされています。
そこには「落霞と孤鶩と斉び飛び、秋水は長天と共に一色なり」という一節があります。
これは夕方に鴨が並んで飛び、秋水と長天とともに一色に見える様子を表しているそうです。
そこから「水天一碧」という表現が生まれたのだとか。