
好きで好きで、FFファミリアでどこでも出かけた!

いまもドライブする機会は多いけれど、やはり強く印象に残っているのは若い頃に出かけたロングツーリングの思い出である。
そのうちのひとつは、大学の卒業旅行としてひとりで出かけた京都ツーリング(暗いなあ)。もうひとつは、中国自動車道が開通したと聞いて当時の恋人と足を伸ばした長崎ドライブ(ロマンチックだなあ)。そして、もうひとつが男3人で金沢や能登半島を巡った北陸弾丸ツアー(青春だなあ)である。


3つのドライブに共通しているのは、私が初めて新車で購入した愛車のマツダ・ファミリアXGで出かけたこと。俗にいう「FFファミリア」だけれども、このクルマが好きで好きで、どこに行くにもファミリアで出かけたものだ。
さて、問題の“北陸弾丸ツアー”を実施したのは、おそらく私が大学4年生だった1983年のこと。中学時代からの悪友ふたりと3人で、生まれ故郷の神奈川県某所を深夜に出発。まずは東名を西に向かい(ニノミヤ君がスピード違反で捕まった)、合掌造りで有名な白川郷を走り抜け、明け方に能登半島をぐるっと回ってから石川県の輪島に到着。朝市を散策してから「錨」というお食事処で魚介類の定食に舌鼓を打つと、金沢の安宿に泊まった(「なんでこんなに安い宿を選んだ!」とオオワダ君に叱られたっけ)。


翌日は兼六園や金沢城を観光して、たしかその日のうちに帰宅したはず。文字どおりの強行軍だったが、だからこそいまも強烈に印象に残っている。もう30年以上もご無沙汰のニノミヤ君とオオワダ君、いまごろどこで何をしていることだろう……。

【プロフィール】
大谷達也(おおたにたつや)/電機メーカーの研究室に勤務後、自動車専門誌の編集に携わり、2010年よりフリーランスに。ハイパフォーマンスカーが得意ジャンル。英語で海外エンジニアと直接インタビューできる語学力の持ち主。AJAJ(日本ジャーナリスト協会)会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
提供元・CAR and DRIVER
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