地域別に集計すると

 6月に大地震が多いことはわかったが、その理由はいったい何なのか。そこで、次に6月の地震をエリア別に集計してみた。以前から研究に使用している、元気象庁・岡田正実氏による地域区分を、さらに筆者が一部を細分化したマップを基準に集計すると、以下のようになる。

6月は巨大地震が最も多い! 梅雨と地震の関係とは? この時期に地震が起こりやすいエリアも紹介
(画像=『TOCANA』より 引用)

K:千島域  :3回
A:親潮域  :6回 →1位
B:黒潮域  :5回 →2位
H:北海道内陸:0回
S:本土北部 :1回
I:本土南部 :3回
N:日本海  :4回 →3位
O:沖縄   :3回

 このように、エリア別で見ると「親潮域」「黒潮域」「日本海」の順に多く、その大部分は海上である。では、これをどう説明すればよいのだろうか。前述の鍵田説では、雨の日には地震が起きないということで、この説に従えば梅雨時は大地震が少なくなるはずだ。だが、その理由について鍵田説は「雨による調和作用」で地中のひずみが解消されるためとしており、そもそも海溝型地震ではこの説は成り立たないはずだ。だとすれば、海溝型地震では雨の影響を受けないために大地震が多くなるという説明がつくかもしれない。