同エコノミストのポイントはインフレはsticky(べとべとしてる)と何度も指摘し、アメリカ同様、少なくとも今年の利下げはなさそうだと指摘しています。24年度に徐々に物価は下がるものの24年末で概ね3.5%程度までしか下がらないだろうと予想しています。

一方、懸念されている景気後退については引き続き消費が旺盛であるため、企業業績は若干悪化はあるけれど「要注意」の領域にはならず、来年にかけてずるずる引っ張る形になりそうだ、と述べています。

この内容からすると来週のアメリカのFOMCにおける利上げ判断はやや上向きのバイアスがあるかもしれない気がしています。個人的には利上げの確率は5分5分とみています。

株式市場そのものを見るとハイテク株にはまだ期待値がありますが、金利との逆相関にあるセクターですので仮に金利の見通しが「利上げ」ないし「利上げ含み」になれば上げ一杯になるかもしれません。現在、他に目立ったリーディングセクターがないため、「もたつく北米株」となるのでしょうか?

先日債務上限問題解決後、6月はつかの間の晴れ間もあるかと思ったのですが、思った以上に市場は重たい、それが日々対峙していて感じるところです。

北米の利上げバイアスは円安ですので日本株にはプラスになります。よって6月ももしかすると日本株は荒波を乗り越えて躍進するのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年6月8日の記事より転載させていただきました。