ポイント還元率の高さで定評のある、家電量販店のビックカメラ。ここでは、より多くのポイントを獲得するために知っておきたいことと、ビックカメラで利用したときに、ポイントを2重取り、3重取りできるクレジットカードを3つ紹介する。

【紹介するカード一覧】

ビックカメラSuicaカード ビックカメラJ-WESTカード リクルートカード
ビックカメラSuicaカード ビックカメラJ-WESTカード リクルートカード
年会費 524円
(実質無料)
年会費 1,100円
(実質無料)
年会費 無料
基本還元率 0.5% 基本還元率 0.5% 基本還元率 1.2%
最大還元率 11.5% 最大還元率 10.5% 最大還元率 11.7%
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基本となるポイント還元率は10%

ビックカメラで商品を購入すると、その代金に応じてビックポイントが貯まる。ポイント還元率は商品によって異なるがほとんどは10%で、獲得したポイントの有効期限は2年間。商品を購入すると、有効期限はそこから2年間となる。

ビックポイントは、ビックカメラ全店(ネット店舗含む)で商品代金の支払いに充当できるほか、コジマポイント、ソフマップポイントとの間で1:1のレートで相互に交換できる。なお、いずれのポイントも1P(ポイント)は1円相当だ。

他社ポイントからビックポイントへの交換については、JCB OkiDokiポイント200P→ビックポイント1,000P、Vポイント500P→ビックポイント500P、UCカード永久不滅ポイント200P→ビックポイント1,000P……というレートで交換でき、ビックポイントにまとめて使うことができる。

通常のクレジットカードでは8%還元となる

ビックポイントの還元率は基本10%だが、支払い方法によっては8%となる。よりお得にポイントを貯めたいなら、10%となる支払い方法を選びたい。具体的に10%になる支払い方法と、8%になる支払い方法を見てみよう。

10%還元

現金払い/ビックカメラグループクレジットカード/キャッシュカード(J-Debit)/電子マネー・モバイル決済(Suica・PASMO・その他一部交通系ICカード・WAON・nanaco・楽天Edy・ICOCA・bitcoinなど)/ビックカメラ・コジマの商品券&ギフトカード/代金着払い(代引き発送)

8%還元

(ビックカメラグループ以外の)クレジットカード/バーコード・QR決済(LINE PAY・PayPayなど)/各種ギフトカード(JCB・Visa・DC・UC・ダイナースクラブ・ニコス・びゅう商品券など)/電子マネー・その他決済(QUICPay・iD・auWALLET・JCBデビット・Visaデビットなど)

ビックカメラグループのクレジットカード以外のクレジットカード決済では8%還元になり、電子マネーは種類によって還元率が変わるということだ。

なお、ApplePayで支払う場合は、iD決済かQUICPay決済の形となるため8%還元。Google Payでは5つの電子マネーと4社のクレジットカードが使えるため、そのうちどれを選ぶかで還元率が変わる。

支払方法によってポイントの3重取りも

実は、ビックカメラで10%を超えるポイントを得る方法がある。10%還元のビックポイントに加え、クレジットカード利用で貯まるカード会社のポイントや、電子マネー利用で貯まるポイントなどが合わさると、10%を超えるポイントを獲得できるのだ。

たとえば、クレジットカードから電子マネーにチャージし、その電子マネーをビックカメラで使えば3種類のポイントが貯まり、いわゆる“ポイント重ね取り”となる。面倒なようだが、事前にクレジットカードから電子マネーへチャージしておけば、購入時は現金払いよりも手間がかからない。

このような観点で検証した、ビックカメラでお得感の強い3つのクレジットカードを紹介しよう。

ポイント2重取りで11.5%還元となる「ビックカメラSuicaカード」

ビックカメラグループのクレジットカードで購入すると、その金額の10%分のビックポイントが貯まるわけだが、ポイント重ね取り方法を用いると、合計11.5%のポイントが貯まるカードがある。それが、ビックカメラSuicaカードだ。

年会費は477円(税別)で、VisaまたはJCBを選べる。初年度は年会費無料で、年間1回でもクレジット払いがあれば次年度も年会費無料となるので、実質的に年会費無料と考えていいだろう。

このカードはSuicaのオートチャージが可能で、チャージ1,000円(税込)につきJRE POINT(JR東日本の共通ポイント)15P(15円相当)が貯まる。つまり、還元率は1.5%であり、ビックカメラでこのSuicaを使って支払うと、合わせて11.5%の還元率となる。

種類の違うポイントが別々に貯まることになるが、JRE POINT 1,000P(1,000円相当)→ビックポイント1,000P(1,000円相当)、あるいは、ビックポイント1,500P(1,500円相当)→Suica 1,000円分として交換できるので、ポイントを1つにまとめて使うこともできる。

なお、ビックカメラ以外でクレジット支払いをした場合は、1,000円(税込)で0.5%分のJRE POINTと0.5%分のビックポイントが貯まり、合わせてポイント還元率は1%となる。また、JRE POINT加盟店で提示すると、100円(税別)につきJRE POINTが1ポイント貯まる。
 

ビックカメラで2種類のポイントが貯まる「ビックカメラJ-WESTカード」

ビックポイントのほかに、J-WEST(JR西日本の共通ポイント)が貯まるのがビックカメラJ-WESTカードだ。このカードの国際ブランドはVisaで、年会費は1,100円(税込)。初年度は年会費無料で、年間1回でもクレジット払いがあれば次年度も年会費無料となるので、こちらも年会費無料と考えていいだろう。

このカードをビックカメラで使うと、10%分のビックポイントのほか、0.5%分のJ-WESTポイントを獲得でき、合わせて10.5%の還元率となる。ビックカメラ以外でのクレジット支払いでは0.5%の還元率だ(J-WESTポイント)。

貯めたJ-WESTポイントは、JR西日本のICカードSMART ICOCAに1:1でチャージできる。なお、ビックポイント1,500P→J-WESTポイント1,000Pのレートで交換も可能だが目減り感があるので、ビックポイントとJ-WESTポイントはそれぞれに別に貯めて、別に使うほうが良さそうだ。

このカードには、年間150万円までのショッピング保険が付帯し、ビックカメラ以外での購入にも適用される。また、海外最高2,000万円・国内最高1,000万円の旅行傷害保険も付帯する。

また、カード会員は西日本・四国・九州エリアの新幹線や特急のお得なきっぷを利用できるほか、年会費1,100円(税込・無料化なし)の「エクスプレス」カードでは、それらの機能に加え、新幹線をお得に使える「エクスプレス予約」を利用できる。
 

ポイント3重取りで11.7%の超高還元率になる「リクルートカード」

ポイント3重取りによって、ビックカメラグループのクレジットカードを超える還元率を実現するのが、リクルートカード+楽天Edy(あるいはnanaco)の組み合わせだ。

年会費無料で作れ、Visa、MasterCard、JCBから選べるリクルートカード。1.2%という高還元率を誇るカードだが、これを楽天Edyにチャージしてビックカメラで支払うと、リクルートポイントと、楽天Edy利用分につく0.5%分の楽天スーパーポイント、ビックカメラでの10%分を合わせて11.7%という超還元率となる。なお、nanacoへチャージしてビックカメラで支払った場合も同じ還元率となる。

ただし、カードブランドにJCBを選んだ場合は楽天Edyのチャージはできない。また、月間3万円までのチャージ分(すべての電子マネーの合算)にしかポイントが付与されないので、チャージした電子マネーを使ってビックカメラで購入する場合、高額商品の購入は難しい。

なお、リクルートカードで貯まるリクルートポイントは、じゃらんやホットペッパー、ポンパレモールなどリクルートグループの支払いに充当できるほか、ローソンやKFCなどで使えるPontaポイントにも交換できる。

また、このカードには、海外最高2,000万円・国内最高1,000万円の旅行傷害保険と、年間200万円までのショッピング保険が付帯する。
 

リクルートカード

11.5%還元になる東急系カード「TOKYU CARD ClubQ JMB」

ポイント3重取りができるカードとして、「TOKYU CARD ClubQ JMB」も挙げておこう。このカードは東急グループでお得に使えるほか、PASMO機能やJALマイレージカード機能も付いたマルチスペックな1枚だ。年会費は初年度無料で2年目からは1,000円(税別)、国際ブランドはVISA、Mastercardから選べる。

年会費はかかるが、東急グループ店舗でカードを提示するだけでポイントが付与されるなど、非常にお得。最高1,000万円の海外・国内旅行傷害保険も付帯しており、年会費相当のメリットのあるカードと言えるだろう。

ビックカメラでは、ポイントを3重取りすることができる。

  • 楽天Edyへのチャージ

    →1%分のカード利用ポイント(TOKYU POINT<プレミアムポイント>)獲得
    ・その楽天Edyを使いビックカメラで支払い
    →0.5%分の楽天ポイント+10%分のビックポイントを獲得

これでポイント還元率は合計で11.5%になる。なお、このカードではPASMOへのオートチャージもできるが、電子マネー利用時のポイントが付与される分、楽天Edyで支払ったほうが還元率は高い。

通常還元率は0.5%だが、カード利用明細をウェブで確認するサービスに申し込んだ場合、クレジット利用ポイントの還元率は1%になる。このカードを利用する際は、忘れずにウェブ明細サービスを申し込んでおきたい。

貯めたTOKYU POINTはPASMOへのチャージのほか、東急グループのTOKYU POINT加盟店やウェブサイトでの買い物に使える。また、JALマイルへ2,000ポイント(2,000円相当)→1,000マイルのレートで交換することもできる。

ポイント3重取りで11%還元、海外旅行でも便利な「楽天カード」

楽天Edyを使ったポイント3重取りのパターンをいくつか紹介したが、楽天Edy利用ポイントと同じ楽天ポイントが貯まる「楽天カード」も当然、ビックカメラでおすすめのカードということになる。

「楽天カード」は年会費無料で作れ、国際ブランドをVISA、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレスから選べるカードだ。

ビックカメラでのポイント3重取りに関しては、

  • 楽天Edyへのチャージ

    →0.5%分のカード利用ポイント(楽天ポイント)を獲得
    ・その楽天Edyを使いビックカメラで支払う
    →0.5%分の楽天ポイント
    →10%分のビックポイントを獲得

となり、ポイント還元率は合計11%になる。

楽天Edyによってポイント3重取りができる「リクルートカード」や「TOKYU CARD ClubQ JMB」と比べるとポイント還元率は少し低くなるが、楽天Edyのチャージ分と利用分のポイントが楽天ポイントにまとまる点はメリット。カード自体にEdy機能が付いているのも便利だ。

貯めた楽天ポイントは、楽天Edyへのチャージを含む楽天グループのサービスで支払いに使えるほか、2ポイント→1マイルのレートでANAマイルに交換することもできる。なお、クレジット利用ポイントは通常1%で、楽天市場ではポイントが3倍になるため、楽天市場を利用する人にとってはおすすめ度ナンバーワンのカードだ。

また、最高2,000万円の海外旅行傷害保険、海外レンタカー10%オフ、海外用携帯・Wi-Fiルーターレンタル20%オフ、空港手荷物宅配優待サービス、会員専用ハワイラウンジなど、海外旅行を便利でお得にしてくれるサービスが充実しているのも特徴だ。

交通系ICカードの利用状況も考慮しよう

ポイント還元率だけで考えるなら、ビックカメラ以外での還元率も高く、電子マネーと組み合わせるとビックカメラで最大11.7%となるリクルートカードがベストな選択ということになる。

ただし、高額商品購入の有無や、交通系ICカードの利用状況などにより、ビックカメラSuicaカードやビックカメラJ-WESTカードのほうが総合的に考えて、よりお得ということもあるので、ビックカメラユーザーは自分の生活スタイルも考えて、クレジットを選んでもらいたい。
 

モリソウイチロウ
執筆・モリソウイチロウ
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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