J3リーグ:昇格争いに加わるにはいくら必要?
2022シーズンのJ3リーグは、いわきFCが優勝、藤枝MYFCが2位でJ2昇格を達成した。いわきは売上高7.7億円、人件費約1.9億円(リーグ10位)。藤枝は売上高約4億円、人件費は約2億円(リーグ9位)だった。
前述2クラブと勝ち点1差で3位となった鹿児島ユナイテッドは、売上高約7.5億円、人件費約2.3億円(リーグ8位)。同じく勝ち点1差で4位だった松本山雅は、リーグトップの売上高約15億円と人件費約5億円だった。
2021シーズンには、当時人件費1億円未満(約0.9億円)のテゲバジャーロ宮崎が優勝争いに加わっていた(結果3位)。J3では、人件費約1億円で「昇格の可能性あり」、約2億円で「昇格圏内」と言えそうだ。
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売上高が急成長しているクラブ
最後に、2021年度と2022年度を比較して、最も売上高が成長しているクラブをみていこう。
トップだったのはFC琉球。約6.4億円から約16億円へ149%増という驚異の成長をみせている。ただし、2022シーズンの成績はJ2で21位と低迷。2023シーズンは舞台をJ3へ移しており、クラブの売上成長が必ずしもチーム成績に繋がらないということが分かる。
2位はロアッソ熊本。2021シーズンJ3からJ2へと昇格し、5.5億円だった売上も約9.8億円と78%増の成長を遂げている。こちらは2022シーズンJ1昇格まであと一歩と迫っており(4位)、結果に繋がった例だと言える。
3位は京都サンガ。2021シーズンJ2からJ1へと昇格したこともあり、約22億円から約33億円へと49%増の成長をみせている。また2022シーズンはJ1参入プレーオフで熊本と激闘の末にJ1残留を達成しており、一定の成果に繋がっている。
後に続く、アビスパ福岡、町田ゼルビア、ガイナーレ鳥取、ベガルタ仙台は、それぞれ25%増を超える成長をみせている。今シーズン現時点J1で中位に位置する福岡、J2で首位につける町田などが有識者の予想を上回る結果を残していることも納得である。