国際協力・開発にかかわる情報を発信しているNPO法人「開発メディア」は、途上国で取材し記事を執筆するプログラム「Global Media Camp」への参加者を募集しています。開催地は、世界最大と言われた麻薬組織が誕生し、ベネズエラの難民が押し寄せているコロンビアのメデジン(外務省の2022年国際開発白書によると、同国は「ODA(政府開発援助)対象国」ではあるものの「高中所得国」)。参加者一人ひとりに通訳が付くので、現地の言葉が分からなくても安心なプログラムです。

コロンビアのメデジンとは?

同法人によると、コロンビアのメデジンは「世界で最も革新的な都市」に選ばれるなど近年大きな注目を集めているという地域。かつては麻薬組織やゲリラが幅を利かせる街だったものの、治安改善対策を進めた結果、外務省の海外安全情報でも「レベル1」となりました。

ただ、現在、経済破綻した隣国のベネズエラから多くの難民が押し寄せています。メデジンの路上で食べ物や文具などを売ったり、街中で売春したりする難民もいるそうで、いまも多くの課題を抱えている国です。


コロンビア・メデジン

プログラムの内容と日程、料金

このプログラムでは、そういったベネズエラ難民や、通常立ち入りできないという先住民保護区に住む人々などに取材が可能。それ以外にも、グラフィックアートで観光地となった元スラム街や、医療や教育、日本の漫画を出版しようとする出版社など様々な場所に行けるようです。

期間は8月25日から9月3日までの10日間で、取材と記事の執筆を繰り返す日々になるとのこと。全日程に「開発メディア」が運営するメディア「ganas」編集長の長光大慈氏が同行し、参加者をマンツーマンで指導します。

開発メディアは、このプログラムに参加すれば、コロンビアに対する知識が深まり、物事をさまざまな角度から見る“複眼的な視点”を手に入れられるとのこと。ほかにも、「『情報を引き出す力』『要点をまとめる力』『伝える力』などのコミュニケーションスキルの基礎も身につきます」と参加するメリットを挙げました。これまで8カ国35回にわたって開催された「Global Media Camp」には学生のほか、JICA職員や会社員、公務員、医師なども参加してきたそうです。

料金は、学生が18万9800円、一般が20万9800円。締め切りは7月25日までですが、定員は先着順で最大8人程度となっています。