目にした瞬間「これはなんだ!?」と思わず声が出そうになる奇抜な造形作品「ストランドビースト」。
“現代のレオナルド・ダ・ヴィンチ”とも称される、オランダ出身のアーティスト、テオ・ヤンセン氏の個展が中国地方に初上陸。7月7日(金)から島根県立美術館で「テオ・ヤンセン展」が行われる。
オランダの海面上昇間題から誕生したストランドビースト
「ストランドビースト」の名は、オランダ語で砂浜を意味するstrand(ストランド)と、生命体を意味するbeest(ビースト)を組み合わせた言葉だ。風力により生物のように歩行する。
作者のテオ・ヤンセン氏は、オランダ・デルフト工科大学で物理学を専攻した後に画家に転向したという異色の経歴をもつ。
1990年から風の力で動くストランドビーストの制作を開始し、その後、世界各国にて個展を開催している。
プラスチックチューブで構成されたインパクトのある造形は、故国オランダの海面上昇間題解決のため、海岸に自生して砂を積み上げる防波堤ができないか、という発想を基点として生まれた。
今回の展示では、日本初公開の「アニマリス・スクイーラ」を含む近作まで14点を観覧できるほか、巨大な作品が実際に動く様子も見られる。
期間中に行われるさまざまな関連イベント
期間中は、さまざまなスペシャルプログラムが企画されている。7月7日(金)には美術館ロビーでオープニングセレモニーが行われる。参加を希望する場合は事前申し込みが必要だ。
同じく7月7日(金)にはMedia Force社のシニア・プロデューサー 宮島 弘治氏によるオープニングギャラリートークが行われる。
毎日10:30から18:30まで60分~90分おきに開催される「リ・アニメーション(Reanimation)」では、ストランドビーストが動く様子を鑑賞できる。実演時間は15分間程度。
また、お盆期間を除く平日17:00以降に来場すると、「サンセットプレゼント」として各日先着100名に非売品のオリジナルステッカーがプレゼントされる。
ミュージアムショップではミニビーストの模型をはじめ、展覧会図録やTシャツなどのオリジナルグッズなどを販売予定。
湖畔のレストラン「RACINE」では、展覧会に合わせてスモークサーモンのオープンサンドセット(税込1,500円予定)を用意する。
このほか記念講演会やワークショップなど、公式サイトで詳細が公開されているので、定員や参加条件などを確認してほしい。
まるで生きているかのような砂浜の生命体、ストランドビースト。周囲の環境と融合することで初めて完成する展示会は、島根を訪ねる価値をもつ。
テオ・ヤンセン展
会期:7月7日(金)~8月28日(月)
会場:島根県立美術館 企画展示室
所在地:島根県松江市袖師町1-5
開館時間:10:00~日没後30分(展示室への入場は日没時間まで)
休館日:7月11日(火)、7月18日(火)
観覧料:オンラインまたはローソンチケット(Lコード:62803)一般1,500円/当日券(企画展+コレクション展セット券)一般1,750円/当日券(企画展のみ)一般1,600円
記念講演会『大人の科学マガジン』とテオ・ヤンセンのミニビースト
日時:7月8日(土)14:00~(開場13:30/約90分)
会場:美術館ホール
講師:株式会社Gakken 大人の科学マガジン統括編集長 科学創造研究所所長 西村 俊之氏
聞き手:株式会社Gakkenグローバル戦略室 ライセンスチーム リーダー 小田 麻子氏
参加条件:聴講無料、当日先着190席
(SAYA)
※写真はイメージ
※「リ・アニメーション」は当日の状況により開催時間を変更する場合がある
©Theo Jansen