厚労省は接種が原因で死亡した可能性が否定できないとして、法律に基づく死亡一時金を初めて支給することを決めました。

厚労省のWebサイトより、その症例のデータを入手できます。

91歳、女性

疾病名:急性アレルギー反応、急性心筋梗塞

関連する基礎疾患:脳虚血発作、高血圧症、心肥大

このデータを基に、ファイザーとモデルナの死亡例一覧より、VBAを用いて抽出したところ、該当する症例が1例ありました。ファイザーの死亡例で、接種1回目、当日死亡です。 データを表にまとめてみました。

コロナワクチンとの因果関係が認定された死亡例は、入浴中の急死であったことが判明
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

入浴中の死亡であったことが判明しました。「急性アレルギー反応」は、審議結果の方には記載がありますが、何故か死亡例一覧の方には記載がありません。おそらく申請後のカルテ調査で「急性アレルギー反応」の所見が見つかったものと推測されます。

この急性アレルギー反応は、アナフィラキシーのことだと考えていましたが、どうも違うようです。ワクチン接種後に帰宅して、当日の夜の入浴中に死亡したわけですので、接種後4時間以降の死亡と推測されます。通常、注射によるアナフィラキシーは4時間以内(多くは30分以内)に発症します。そのため、この急性アレルギー反応が具体的に何を意味しているのか、よく分かりません。

接種後4時間以内に入浴したのか?
アナフィラキシーではなく、何故「急性アレルギー反応」という用語を用いているのか?
アナフィラキシーと心筋梗塞が同時に発症したのか?
どちらが直接の死因なのか?

謎だらけです。早急にこの症例の詳細が公開されるべきです。

直接の死因が心筋梗塞だとした場合、この症例のように「接種当日に心筋梗塞で死亡した場合は、因果関係が認定されるべきだ」という意見は当然でてきます。調べてみると、当日の心筋梗塞による死亡例は8例でした。また、接種1日後や2日後の症例はなぜ認定されないのかという疑問も生まれてきます。

ワクチンと因果関係があると考えられている疾患は、アナフィラキシー、心筋炎、ワクチン起因性自己免疫性血栓性血小板減少症です。最初に認定される死亡例は、これらの疾患の死亡例になると私は予想していました。なぜ最初に心筋梗塞の死亡例が認定されたのか、考えてみると実に不思議な話です。

審議結果のファイルでは、次のように記載されています。

(参考2) 予防接種健康被害救済制度の審査について

本審査会での認定にあたっては、個々の事例毎に、
「厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象」 との考え方に基づき審査している。

本当にその方針で審査が行われるのであれば、認定症例が今後ぞくぞくと増加していく可能性があることになります。ただし、申請しなければ審査されません。

テレビでは、この死亡認定例のことをあまり報道していないように感じます。現在、接種後死亡の審議件数は12件で、残りの11件が保留となっています。接種後死亡者は約1700人報告されていますので、もっと多くの遺族が認定審査会に申請をするべきです。

問題は、遺族に申請できる権利があることが周知徹底されてないことです。周知徹底のためには、マスコミがこの問題を大きく取り上げる必要があります。政府に忖度して、積極的に報道しようとしない日本のマスコミには、幻滅しかありません。

文・鈴村 泰/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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