「公務員は安定」は本当か?

「公務員は安定している」といわれる。確かに一般企業のように業績不振から解雇ということは少ないだろう。しかし、大局的にキャリアを考えれば本当に経済的な安定といいきれるかは分からない。

人生は良くも悪くも何が起きるか分からない。たとえ精力的に働き始めても、精神的、肉体的な病に倒れてしまえば働けなくなる可能性は残されている。また、職場の人間関係などで続けたくても離れざるを得ない事情を持つ人もいる。いざ労働市場に放流されることになってしまえば、すぐさま経済的基盤を立て直せるか?というところまでは保証されていないだろう。

仮に一般企業で高度な専門性の高いスキルを持つ人材になれば、転職に困ることはない。もちろん、リストラなどもあるかもしれないが、いざそうなってもスキルと経験に価値があれば転職すればいい。一般企業は流動的だが、その流動性は必ずしもハイリスクというわけではないのだ。

これは公務員と一般企業のどちらが優れているか?という二元論的な議論ではなく、長い人生を長く働く上で不確実性やリスクをうまく波乗りして働き続ける上での安定性を考慮しても良いのでは?という提言に近い。もしかしたら世間で言われている「公務員は安定が魅力」という真偽を考え直す時が来ているのかもしれないという話になる。

自分は公務員の仕事をしたことがないし、これまであまり考えたこともなかった。しかし奇しくも中国メディアの記事から我が国の状況を学ばされる事となった。

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