橋本拳人 写真:Getty Images

 かつてFC東京やヴィッセル神戸に在籍していた日本代表MF橋本拳人は、国際サッカー連盟(FIFA)の特例によりロシア1部ロストフとの契約を一時停止。2022/23シーズンはFW岡崎慎司の古巣であるスペイン2部SDウエスカでプレーしていたが、シーズン終了をもって退団することが確実と現地で報じられている。

 同選手はロストフとの契約を2024年6月まで残す中、ロシアのウクライナ侵攻をうけての特例措置により昨年3月末から7月にかけて神戸でプレー。7月中旬にウエスカへ加入すると、中盤に欠かせない存在として活躍。今年3月下旬から負傷離脱していたものの、今月14日のリーグ戦で復帰。28日の今季最終戦でもスタメン出場するなど、今季はリーグ戦42試合中33試合でプレーした。

 橋本の去就については、スペイン紙『スポルト・アラゴン』が先月に「彼とウエスカの契約は今年6月までだが、レンタル延長の可能性がある。クラブへの貢献度が高く、ウエスカは来季も彼を頼りにすることができるだろう」と伝えていた。

 しかしスペインのラジオ局『カデナ・セル』は今月29日、ウエスカ所属選手の去就を特集した際「彼はロストフからのレンタル移籍を解消することになった」と報じている。

 一方、ロシアメディア『Sports』は今月下旬にFIFA特例によるロシア国外クラブでプレーしている選手の今後について特集。これによると、ロシア国内クラブへの復帰を望まない選手は今年7月1日までに復帰しない意思を所属元クラブへ通達する必要があるとのこと。

 また来年6月までロシア国内クラブとの契約を停止する場合は、契約停止期間が終わるまで通常の移籍が不可であり、契約停止期間終了まで待ってロシア国内クラブと合意しなければならないという。

 橋本の場合は来年6月にロストフとの契約が満了を迎えるため、来季終了後にロストフを退団してから通常の移籍が可能になるとみられる。ロシアが国際的に孤立しているだけに、同選手の今後が心配される。