前回の、『今さら聞けない『ハリ』のキホン グレ針を選択する際の3つのポイント』ではグレ針のセレクトについて解説。今回は、フカセ釣りのもう1つの人気ターゲット「クロダイ」を狙うときに使うチヌ針の選び方に着目していきます。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・多賀英二)

今さら聞けない『ハリ』のキホン チヌ針を選ぶ6つのポイントとおすすめ商品を紹介

チヌ針の特徴

チヌ針の特徴としては、その他の釣り針に比べて長軸で軸の径が細いということがあげられます。チヌは口が大きいことや、捕食の仕方からこのような特徴になっていると思います。ハリのメーカーにもよりますが、グレ針と比較して全体的に大きい、重いなどの特徴があります。

チヌの捕食の仕方

チヌは群れで行動し、他の魚を追い払ってエサを食べるなど競争心が強い一面があります。そして警戒心が強いと言われている一方で、落ちてくるものや動くものにも反応し、好奇心が強い魚でもあります。

捕食の仕方も独特で、噛み付くというよりは、吸い込んで食べる食性があります。

チヌの食性ですが、悪食と呼ばれ何でも食べます。主に、小魚や甲殻類。貝類、ゴカイなど様々なものを捕食します。釣りエサとして、スイカや蜜柑など珍しいエサも使われます。

実際に、釣ったチヌのお腹を捌いてみると、カキやカラス貝が入っているのをよく目にします。自然の中ではこれらを主食としていると思います。

チヌ針の選択方法

今さら聞けない『ハリ』のキホン チヌ針を選ぶ6つのポイントとおすすめ商品を紹介チヌ針(撮影:TSURINEWS編集部)

ハリの号数を選択する時のポイントをいくつか紹介します。先ず号数の種類には1~5号まであり、基本的なサイズは、2号~3号になります。

1. 付けエサのサイズ

付けエサの種類やサイズでも号数を変える必要があります。オキアミを例にあげますと、Sサイズは1〜2号でMサイズは2〜3号、Lサイズは3〜5号など、すっぽ抜け防止したり、エサ取りに突かれた時にエサがハリから外れるのを防止したりする為に、その付けエサにあった号数を選択するとよいでしょう。

2. エサ取り対策

エサ取りが多い場合は、小さい号数のハリに大きなつけエサを使用することがおすすめです。

例えば、1号のハリにあえて、Mサイズのエサをつけることで、アジなど足の早いエサ取りでもハリがかりをさせにくくすることができます。

3. 狙うサイズ

最後に”狙いのサイズ”です。そのポイントのアベレージサイズが事前にわかっていればそれに合わせて号数選択することをおすすめします。しかし初めての釣行ポイントでサイズがわからない場合は自分の中で基準を作っておき、その号数からはじめて様子をみるとよいでしょう。

4. 形状

チヌ針は針先の形状に違いがあり、それぞれに特徴があります。

・スレ針
返しがついていない針のこと。針が外しやすい上に、貫通性能が高く刺さりが良いです。

・半スレ針
小さな返しがついている針のこと。針の刺さりやすさと魚のバラしにくさを両立しています。

・ヒネリ針
針先の角度が斜めに捻られている針のこと。刺さるときに針先がえぐるように回転して深く針掛かりさせられます。潮が左から流れている場合は右ヒネリ、右の場合は左ヒネリを使ってください。

5. 軸の太さや長さ

チヌ針は、軸の太さや長さを使い分けると釣果アップを期待できます。

・細軸
針刺さりが良いタイプ。強度はいまひとつなので、チヌのサイズが比較的小さいときに使うと効果的です。

・太軸
強度が高く、大物がかかっても対応できるタイプ。針の刺さりが良くないので、しっかりとアワセを入れる必要があります。

・短軸
チヌの小さな口でも吸い込まれやすくバイトにつなげやすいタイプ。針が飲み込まれる可能性があるため、1本ずつ確実に釣りたいときにおすすめです。

・長軸
吸い込まれやすさが下がる一方で、口元に掛かりやすいタイプ。魚の活性が高いとき、手返しよく釣るのにおすすめです。

6. カラー

チヌ針はカラーバリエーションが豊富に展開されています。

曇りでローライトの状況や潮が濁っているときは、フラッシング効果でアピール力が高い金や銀の針を選ぶのがおすすめです。

晴れている日や水が澄んでいるときは、アピール力が控えめなピンクや茶色の針が効果的なときもあります。

ある程度のバリエーションを手元にそろえておくと、釣果アップにつながるでしょう。