検察によると、セムラッド被告は、電車がホームを発車する際に、オズソイさんの背後から頭を両手で掴み、車両に向けて、力の限り突き飛ばした。オズソイさんは、顔と頭をぶつけ、電車とともに進行方面に動き、その後ホームの床に叩きつけられた。「即座にまひ」状態になったという。2人の間に面識はなく、検察は、無差別の犯行としている。
オズソイさんは頸椎骨折のほか、指の骨折、複数の血管を損傷する重傷を負った。首から下が麻痺しており、現在も「脳卒中もしくは死亡のリスク」に直面している。
目撃者はニューヨークポスト紙に、顔の皮膚がむけ、骨が見えていたとけがの様子を語った。オズソイさんは、「私は死ぬの」と繰り返し尋ねていたという。
トルコ出身のオズソイさんは2017年、夫と共にニューヨークに移住した。イラストレーターや、カフェのスタッフとして働いていたという。
夫のフェルディさんは声明で、エリック・アダムス市長に対し「市民の安心と安全を優先することを認識すべきだ」と非難。地下鉄の治安改善を訴えた。