コンビニは弁当や飲み物を買いにいく場所のイメージだが、ここ数年は秀逸な生活雑貨が揃っているのをご存知だろうか。実際に大手コンビニでは生活雑貨が強化されており、オリジナルブランドを開発したり、無印良品やダイソーの商品を取り扱っていたりする。なかには感度の高いインフルエンサーが日常使いしているものもある。
（※実際の商品写真は【関連画像】を参照）
今回は、コンビニ記者・吉岡秀子さんに聞いた、コンビニ各社の生活雑貨のすぐれものを紹介する。
【取材協力：吉岡秀子】
コンビニ記者兼千葉明徳短期大学非常勤講師。業界トレンドからおすすめ商品の紹介など、コンビニニュースを各メディアで紹介するかたわら、コンビニと社会の関わりを考える教育にも力を入れている。『コンビニおいしい進化史』(平凡社新書)などコンビニ関連の著書多数。
目次
■コンビニ大手3社が生活雑貨を強化している理由
■吉岡さん厳選！ 大手コンビニ3社の生活雑貨の名品
■コンビニ大手3社が生活雑貨を強化している理由
コンビニで生活雑貨を利用するシーンといえば、ボールペンや香典袋など急場しのぎのイメージがあった。しかし、それは一昔前の話。「コンビニ雑貨は進化していて名品と呼べるものまで登場しています。知らないともったいないですね」と話すのはコンビニ記者の吉岡秀子さん。いつの間にコンビニは生活雑貨に力を入れるようになったのだろうか？
「最近のきっかけの一つはコロナです。遠くまで買い物に行けなかったり、在宅ワークが日常になってきたりして、改めてコンビニの近さや便利さがクローズアップされました。1日に3回コンビニを利用したという人もいると思います。そうしたときにタオルや洗剤、下着も買いたいというニーズがあることがわかって、コンビニも生活雑貨に力を入れ始めました」（吉岡さん、以下同）
実際に、ファミリーマートは2021年3月からオリジナルブランド「コンビニエンスウエア」を展開。ファッションデザイナーの落合宏理氏と共同開発している。ローソンは2022年5月から「無印良品」の文具や靴下、キッチン用品などの生活雑貨などおよそ200品目の扱いをスタート。2023年2月には全国約9,600店舗で導入している。さらにセブンイレブンは一部店舗で導入されていた100円ショップ「ダイソー」の取り扱いを約半数にあたる全国1万店に拡大している。
「大手コンビニで言えば、ファミリーマートが伊藤忠商事、ローソンが三菱商事と、親会社が総合力のある商社です。また、セブン-イレブンはそもそもブライベートブランド（PB）の構築が得意で、生活雑貨の商品開発力もすさまじい。店舗数が多いこともメリットで、一流メーカーや高度な技術を持った企業と共同開発しています。素材の上質さや機能性の高さから、コスパがいい商品がたくさんあるので、ぜひビジネスマンの方にも改めて注目してみてほしいですね」
次からは吉岡さんが厳選した大手3社のコンビニ名品6点を紹介する。
■吉岡さん厳選！ 大手コンビニ3社の生活雑貨の名品
セブン-イレブン 極ふわフェイスタオル
極ふわの肌触りに仕上げられたフェイスタオル。糸の紡ぎ方や織り構造にもこだわって、弾力のあるふわふわな手ざわりを実現。やわらかで吸水性に優れたシンプルなデザイン。
カラー：グレー、ネイビー、オフホワイト
【吉岡さんの注目ポイント】
「一回手にとってみてください。肌触りの良さに驚くと思います。ホテル並みのふわふわな質感で、一度使うと手放せません。高品質なのに、値段もある程度抑えられているのもいいですね」
セブン-イレブン ラグジュアリソフトティッシュ黒200組
パルプ100％。肌に使うことを考えた、紙のふんわり感、やわらかさにこだわったティッシュ。シンプルでインテリアに馴染むデザイン。地球環境に配慮し、中身・パッケージともに「FSC認証紙」を使用。
【吉岡さんの注目ポイント】
「なんといってもデザインがかっこいい。ティッシュケースを買わなくても、そのまま置けるデザインが素敵です。細かいところまで気を配られていて、切り取り線でティッシュの口を切ってしまえば、セブン-イレブンのロゴも見えなくなるので、インテリアとしてかっこよく使えるところも秀逸です」
ローソン 無印良品 足なり直角ソックス
無印良品の定番として人気の高い「足なり直角靴下」がローソンでも買える。直角にすることで、足のかたちに沿うようになるソックス。かかとを直角で仕立てた靴下は、ずれにくく、しめつけないはき心地が楽しめる。
【吉岡さんの注目ポイント】
「ぬげにくいという機能性をシンプルに追求したソックスです。無印良品のこうした姿勢にはコアファンがいると思いますが、それを象徴したソックスがコンビニで買えるのはいいですね」
ローソン 無印良品 ハンドシュレッダー
暮らしの名脇役としてあると便利な文房具であるハンドシュレッダー。手回し式で電力を使わず、使わないときには自立させて小さくしまえる。印刷された個人情報を手元で着実に処分できるアイテム。
【吉岡さんの注目ポイント】
「筒状になったデザインもシンプルで、自宅に置いていても邪魔になりません。自宅で仕事をしているとそのまま捨てるわけにはいかない書類が結構あります。それをサッとシュレッダーで処理できるのは、本当に便利なんです。ビジネスマンの方にもおすすめです」
ファミリーマート コンビニエンスウエア ショートパンツ
4月25日（火）より、コンビニエンスウエアから初のボトムス「ショートパンツ」が発売される。綿とナイロンの混紡糸の素材を使用し、軽くて、しわになりにくく、ストレッチ性もあるので機能性も抜群。これまで同様、落合宏理さんによるデザイン。
【吉岡さんの注目ポイント】
「コンビニエンスウエアは、デザインも機能性も優れていて、すごくおしゃれです。種類は靴下やインナーだけではなく、実はアウターも充実しています。いよいよ初のボトムスとしてショートパンツが登場しました。コンビニのウエアでファッションコーディネートができるというのは本当に画期的。実際にかっこいいので、ぜひ手にとってみてほしいですね」
ファミリーマート コンビニエンスウエア アウターTシャツ
S〜XLまでサイズ展開のある男女兼用のアウターTシャツ。しろ、くろ、グレー、あお、オレンジ、みどり100％綿素材を使用し、優しい肌触り。抗菌防臭加工でニオイにくい仕様。ヘアメイクアップアーティストでYouTubeが人気の小田切ヒロさんも着用していることで話題になっている。
※カラーによりサイズ展開が異なります。
【吉岡さんの注目ポイント】
「一枚でさらりと着られるアウターのTシャツも優秀。有名デザイナーのデザインなのもうれしいポイント。カラーバリエーションも増えて、男性も女性もこれからの季節には重宝しそうです」
こうしてチェックしてみると、コンビニの生活雑貨が思わぬ進化をとげていたことに驚かされる。衣類や雑貨が置いてあるスーパーが遠くにしかない場合も、コンビニでこれだけ優秀なグッズが買えるならありがたい。ぜひ、近くのコンビニをくまなく観察してみよう。
※店舗によっては取り扱いのない商品もあります。
取材・文：岡本のぞみ（verb）
提供元・男の隠れ家デジタル
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