ECサイト「Amazon(アマゾン)」でクレジットカード決済で商品を注文したところ、一方的に販売元からキャンセル処理されたにもかかわらず、後日、商品が同じ金額の代引き扱いで自宅に届き、料金を支払ったものの、中身が注文したものとは別のものだったという事例報告が相次いでいる。アマゾンに問い合わせても、保証対象外を理由に返金を受けられないといい、問題が広まりそうだ。

 実際に被害に遭ったという女性の話によれば、実態はこうだ。趣味に関するグッズをクレジットカード決済でアマゾンのマーケットプレイスで注文し、荷物が注文金額と同じ金額の代引きで届き、注文した本人は不在だったため家族が支払って荷物を受け取り。だが、梱包材を開けると注文したものとは別の商品が入っていたという。

「荷物を受け取った時点ではアマゾンのサイト画面上では『配送中』のままになっていたが、アマゾンのカスタマーサービスに問い合わせて初めて、実は販売元によってキャンセル処理されていたことがわかりました。アマゾンからは『キャンセルされているので商品は発送されていない』『保証の対象外』と言われ、返金はできないとの説明を受けました。また、警察に被害を届けるようにも言われました」

 ちなみに当該商品の販売者はマーケットプレイス上では個人の名前になっており、送られてきた梱包材の送り主にはある合同会社の名前が記載され、ネットでその名前を検索すると同様の被害に関する報告が多数みられたという。

 そしてSNS上には、この女性と同じような被害に遭ったという事例が以下のように多数報告されている。

<Amazonから返金の連絡があり出品者の在庫切れかと思ってたら同じ金額でドラレコの代引きが来た>

<カードで払ったのに、勝手に代引きに設定された。返金手続きを出品者が勝手にやっていてもう訳が分かりません>

<Amazonで注文したものが勝手に返金キャンセルされたうえに発送済みで今日代引きで来た>

 また、アマゾンに問い合わせたところ、警察に相談届を提出したうえでその受理番号や警察署名をカスタマーサービスまでメールで報告するように求められたという声もみられる。EC業界関係者はいう。

「たとえば悪意を持った人物がアマゾンのマーケットプレイスに商品を出品して、注文が入ったらキャンセル・返金処理をした後、その客に注文金額と同額の代引きで何か安価なモノを箱に入れて郵送で送りつける。その箱が注文した商品を思わせる外観であれば、注文した本人、もしくは家族が『商品が届いた』と勘違いして代引きで支払ってしまう。すると、結果的に注文主と販売主はアマゾンを介さずに直接取引している形式になるので、アマゾンとしては『自分のところのプラットフォーム外での取引なので保証はできませんよ』という話になる。

 代引きで支払ってしまうと『受け取りの意思を示した』とみなされて、損したお金を取り戻すことが難しくなるので、見ず知らずの代引きの荷物は受け取りを拒否するということが重要」

 現在、当サイトはアマゾンに見解を問い合わせ中だが、回答があり次第、追記する。

文・Business Journal編集部/提供元・Business Journal

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