沖縄県石垣島の「八重泉酒造」が、デザイナーの原研哉氏と共同開発を行った「ZAKIMI 台風」が、アジア最大級の蒸留酒のコンペティション「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(以下、TWSC)2023」にて最高金賞を受賞した。

ほかにも同コンペティションにて計12銘柄が各賞を受賞した。注目の「八重泉酒造」の逸品を紹介したい。

八重山諸島の風土が生む「八重泉酒造」のお酒

「八重泉酒造」のある八重山諸島とは沖縄の離島群を指し、日本本土とは異なる亜熱帯地域に属している。周囲が海に囲まれている環境から独自の生態系を形成し、八重山諸島含む沖縄は「東洋のガラパゴス」とも呼ばれるほどだ。

同酒造では、この唯一の環境下を最大限に生かした酒造りとして、儀式的な価値を付与し、それぞれの手法を「風土仕込み」という考え方で総括した。

最高金賞を受賞した泡盛の古酒「ZAKIMI 台風」

「TWSC 2023」において、同酒造の「ZAKIMI 台風」「古酒八重泉」が焼酎部門で最高金賞を受賞した。また、「八重泉BARREL」が2022年に続き、洋酒部門で2年連続の金賞を受賞するなど、12銘柄が各賞を受賞した。

30年熟成の泡盛の古酒

「ZAKIMI」は、石垣島という風土の中で熟成させた泡盛・古酒(クース)のシリーズ。

その中でも、「台風」は30年、石垣島で眠り続けることではじめて到達できる円熟感とまろやかな香気の融合を感じさせるお酒だ。

43度という度数ならばこそ表現できる、身体の奥底にまで響き渡る熟成の古酒の手応えを堪能しよう。同酒造の泡盛の頂点に立つ芳醇な香りに、この酒の経てきた時間と風土が凝縮されている。

なお、同シリーズの「ZAKIMI ゆく」「ZAKIMI 顔」は、金賞を受賞している。

台風:容量700ml 200,000円

台風:容量700ml 200,000円

3年間寝かせた「古酒八重泉」

「古酒八重泉」は、石垣島に伝わる直火式蒸留と黒麹仕込みによる原酒を3年間寝かせた泡盛だ。

古酒ならではの沈むような密やかで不思議さのある香りと、余韻の長いまろやかな味わいが特徴的。こってりした沖縄料理や刺し身など、海産物と一緒に楽しもう。

古酒八重泉 1,800ml 5,500円

古酒八重泉 1,800ml 5,500円

樫樽で長期貯蔵熟成した泡盛

「八重泉BARREL」は、直火蒸留の泡盛を樫樽で長期貯蔵熟成した原酒。原酒ならではの強いオークの香りと深い味わいが特徴で、製法の関係で数に限りがある酒となる。

ウィスキーの様だが、より華やかでスッキリ感があり、多くの熱狂的なファンがいる。洋食と一緒に、ハイボールやホットチョコレートに入れるなど、様々な飲み方が楽しめる。

八重泉 BARREL 720ml 6,380円

八重泉 BARREL 720ml 6,380円

石垣島の風土が作り出すお酒の味わいを、この機会に試してみては。

(田原昌)

※表示価格は全て税込