「紀州のエジソン」こと島精機製作所の創業者で会長の島正博が退任
(画像=島精機製作所公式HPより、『SEVENTIE TWO』より 引用)

 島精機製作所は5月11日、創業者であり現在まで会長を務めてきた島正博の退任を発表した。6月開催予定の第62回定時株主総会を持って退任し、以降は名誉会長となる。

 「紀州のエジソン」とも呼ばれた島は1937年和歌山県東長町出身。和歌山県立和歌山工業高等学校定時制(機械科)を卒業後、1961年に島精機製作所の前身となる三伸精機株式会社を設立した。島は16歳で「二重環かがりミシン」を開発、製造すると、「ゴム入り安全手袋」や「ゴム糸挿入装置」といった製品を次々に開発していき、これまでに出願した特許件数は国内外あわせて約1,100件に及ぶ。

 1962年に商号を島精機製作所に変更し、64年には「全自動手袋編み機(角型)」の開発に成功した。さらに、縫い目ができない無縫製ニット横編み機「ホールガーメント」を世界で初めて開発し、「東洋のマジック」と称賛されるほど、国内外のファッション関係者たちに大きな衝撃を与えた。

 また、1990年に大阪証券取引所市場第二部への上場を果たし、1996年には東京証券取引所市場第一部に上場するなど、優れた発明家であり、また世界的な経営者でもあった。島はこれまでの功績が認められ、1988年に当時としては最年少で紫綬褒章を受賞し、イタリア国家勲章 コメンダトーレ章、旭日中綬章など、様々な賞を受賞してきた。

文・大澤文/提供元・SEVENTIE TWO

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