柏レイソル下部組織出身であるFW伊藤達哉は、現在2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)FCマクデブルクでプレー。選手本人やマクデブルク幹部は今夏残留を望んでいるが、現時点では今季終了後にレンタル元であるベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)復帰の可能性が残されれいるようだ。
同選手は昨年1月にSTVVからマクデブルクへレンタル移籍。ハンブルガーSV時代の恩師であるクリスティアン・ティッツ監督のもと、今季ここまでリーグ戦ほぼ全試合でプレーし、大半が途中出場。5ゴール4アシストと結果を残しており、チームを2部残留へ導いている。
そんな伊藤は今月はじめ、ドイツ誌『ビルト』のインタビューで「基本的には残りたいですね。来シーズンもマクデブルクの一員としてドイツ2部リーグでプレーできたらうれしいです」と、残留の意思を表明している。
一方、ヴィッセル神戸元監督のトルステン・フィンク氏を招へいしたSTVVは、元日本代表FW岡崎慎司やFW原大智など10選手以上が契約満了やレンタル移籍期間満了による退団が確実に。立石敬之CEO(最高経営責任者)はベルギー紙『Het Belang van Limburg』のインタビューで、伊藤をはじめレンタル移籍中である選手の呼び戻しを検討していることを明かした。
マクデブルクのマネージング・ディレクターを務めるオトマル・ショルク氏は今月19日、『ビルト』のインタビューで「伊藤に関しては、あくまでもレンタルという建前だ。来季も彼が我々と一緒にいてくれれば嬉しいが、決定権はSTVVにある」とコメント。
同誌は「伊藤とSTVVの契約期間は2024年6月までである。そのためもう一回レンタルすることは不可能だろう。マクデブルクはこれからSTVVと交渉する必要がある。STVVは伊藤の獲得で150万ユーロ(当時約1億8000万円)を費やしているが、放出する場合には150万ユーロの何分の一かで満足しなければならない」と見解を示している。
なおSTVV新監督のフィンク氏は、岡崎の後釜について「私はカウンター攻撃で危険な存在になるような選手がほしい」とコメント。「日本人選手を何人か連れてくることができればと思っている」と補強戦略の一部を明かしている。