目が飛び出るような値段で取引される熟成ワイン。80年近く前のワインが数千万円で競り落とされた例もある。それほどのワインならばきっと至上の味わいに違いないのだろうが、熟成が進みに進み、1000年以上の年月をかけて超熟成されたワインの味はどうだろうか?
1867年、ドイツ・シュパイヤー市でローマ帝国時代の貴族とその貴婦人の墓の発掘調査が行われた際に液体に満たされた16本のワインボトルが発見された。これらは西暦325年から359年の間に醸造されたものだと見られている。ざっと1700年ほど前のワインだ。このころの日本は「空白の4世紀」などといわれておりほぼ歴史資料がない時代だが、日本はまだ倭と呼ばれており、全世紀には卑弥呼がいたといえば、その古さが伝わるだろうか。
それだけの年月もあり、中の液体はかなり劣化しているように見える。これはワインの劣化を防ぐためにオリーブオイルを使用していたことも関係しているという。そのためこの液体はもはやアルコールを含まない透明な液体と松脂のような固形物だ。
このボトルは100年以上前からファルツ歴史博物館に展示されてきたが、味見をした猛者はまだいないそうだ。また、この液体があまりにも古いため外気に晒すことに危機感を抱いていることも味見を妨げているという。
ワイン学者のモニカ・クリストマン氏によると、このワインはまだ「微生物学的には腐敗していない」ため、飲むことは可能だという。しかし、見た目からもわかる通り、「味覚に喜びはない」という……。
文=S・マスカラス(TOCANA編集部)
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提供元・TOCANA
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