近年、ワイン新興国として注目を集める国、チリ。

同国はワイン用のブドウづくりにおいて優れた環境を持ちながらも、これまで何世紀も世界のワイン市場からは遅れをとってきた。しかしここ数年で勢いをつけてきた同国は、素晴らしいワイン生産国として愛好家に知られ始めている。

今回は、そんなチリワインをピックアップ。現在、応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」にて先行・限定販売中の、チリでかつてメジャー品種として栽培されていた「パイス」を使用したブレンドワイン3本を紹介したい。

チリのワイナリー「フラハーティ ワインズ」

今回、Makuakeにてプロジェクトを実施したのは、生産数1万本以下の少量生産のブティックワインに限定した海外ワインを取り扱うインポートブランド「GrapeFox(グレープフォックス)」。

同ブランドは、カリフォルニア生まれの醸造家、エドワード・フラハーティ氏の協力のもと、これまで日本では手に入らなかった「フラハーティ ワインズ」のボトルを仕入れることに成功。

フラハーティ氏はこれまで、土壌や品種の状態がそろっていないと機能しない「ドライファーミング法」でブドウを栽培したり、珍しいブドウを組み合わせたブレンドワインをつくったりと、多くの人々を驚かせるような挑戦を続けてきた。

今回、日本に初上陸するワイン3本は、ブドウ品種「パイス」から得たインスピレーションを、乾式農法でたくましく育ったブドウを用いて表現しているという。早速、それぞれの特徴を紹介したい。

フラハーティ カウケネス レッドブレンド 2020

「フラハーティ カウケネス レッドブレンド 2020」は、乾式農法で育ったテンプラニーリョ、プティ・シラー、パイスの3つのブドウをブレンドした珍しいワイン。生産数はわずか7,494本。

口に含めば複雑な味わいが広がり、乾いた大地のフレーバーとアロマ、口当たりの豊かさ、ジューシーで素朴なタンニンを楽しめる。

カーサ・デル・マグノリオ ドスセパス 2020

「カーサ・デル・マグノリオ ドスセパス 2020」は、生産数わずか4,266本の希少なワイン。香り高い白ワインの生産に最適な場所、マウレ・ヴァレーの麓にある冷涼な地域でつくられた一本だ。

ブレンドは、ゲヴュルツトラミネールが80%、シャルドネが20%。ライチ、バラ、ピンクグレープフルーツ、青リンゴの香りとジンのようなニュアンスを持った、酸味のあるエレガントなブレンドワインだ。

マグノリア スパークリング エクストラ ブリュット 2018

「チリらしいスパークリングワイン」の製造を目指したフラハーティ氏が、伝統的なスパークリングワインのブレンドであるシャルドネとピノ・ノワールに、あえてパイスを加えて生み出したワイン。

口に含むと、中程度の酸味と、ネクタリンやスミレのスイーツのようなフレーバーが感じられる。余韻に微妙な渋みが感じられるのはパイスの特徴で、食前酒として理想的なスパークリングワインと言えるだろう。

いずれも、これまで日本ではなかなか目にできなかった珍しいワインだけに、愛好家からの注目を集めそうだ。

(IKKI)

正規ルートでの日本販売は初となる(GrapeFox調べ/2023年5月時点)