ビジネス上の問題解決を考えるメディアBiz Hitsが、HSPだという自覚のある500人に「繊細な人に向いている仕事」についてアンケート調査を実施しました。
ご自身の繊細さを自認する方々は共感力も高く、他人の感情に影響されやすいといわれます。では、実際にどのような業務・職場環境を苦手としているのでしょうか。また、つらい環境を回避でき、繊細さを活かせる仕事はどんなものでしょうか。回答結果から見ていきましょう。
HSP(ハイリーセンシティブパーソン)とは
90年代後半に、アメリカの心理学者 エレイン・アーロン博士が提唱したHSP(Highly Sensitive Person)。日本語に訳すと、「とても繊細な人」となる、環境感受性がとくに高い人たちを表す‟ラベル”です。
HSPは病名や診断名ではなく、心理学の研究で用いられる用語のひとつ。「生きづらさ」を表す‟ラベル”と誤解されることがありますが、「良い環境と悪い環境から、良くも悪くも影響を受けやすい人」と理解するべき言葉です。
繊細な性格が原因で、職場で支障が出た人は77.2%
「周りを気にしすぎて、仕事がうまく進められない」など繊細な性格が原因で、仕事に支障をきたしたことがあると答えた方は8割近くに上りました。
雰囲気の悪い職場が苦手
職場でつらいと感じている時について問うと、「職場の雰囲気が悪いとき(30.0%)」が1位回答となりました。続いて2位「周囲の目が気になり考えすぎるとき(21.2%)」、3位「コミュニケーションが必要なとき(10.2%)」、4位「同僚と馴染めない(8.8%)」と上司・同僚との関わりによってつらさを感じているという回答が多くランクインしています。雰囲気の悪い職場は、どんな人にとっても働きやすい環境ではありませんが、HSPを自認する方はよりストレスを感じていることでしょう。
また、光・音・においが気になると8%の人が回答。「臭いや物音に敏感なので、狭い休憩室で臭いの強いものを食べられたり、ドアを乱暴に閉められたり、騒がしい空間にいたりすると恐怖を感じる」というコメントも寄せられています。
向いている仕事は「作業に没頭できる仕事」が多くランクイン
「実際に経験した、繊細な性格の人に向いている仕事」については「事務職(105人)」が1位に。安心して働けるとして、ルーティンワークで電話対応がない事務職を挙げた方が多いとのこと。また、事務職では細かなチェックや相手に寄り添った対応も必要となることから、繊細さを活かせるというポジティブな理由でも多くの人方に選ばれているようです。続いては黙々と人目を気にすることなく進められる仕事として「製造業(2位・75人)」、「データ入力(3位・58人)」が並びました。