山梨県富士河口湖町にある精進湖が、腹パンの良型を狙える好機に突入し始めている。
（アイキャッチ画像提供：週刊へらニュース伊藤さとし）
精進湖の概況
例年、今ごろからGWにかけて腹がでっぷりとした1kg級どころかキロオーバーの大型が顔を出し始める。ポイントと釣り方が合うと、これらの魚がラッシュとなる場面もあり、納竿のころには腕が痛くなるほど痛快な釣りを楽しめる。それには湖面を熟知したアドバイザーが必要だ。ならば、ぜひ金風荘のドアを叩いてみたい。きっと的確な情報を教えてくれるだろう。
金風荘（提供：週刊へらニュース伊藤さとし）4月22日現在、平常満水からおよそ30cm減水。釣況は一進一退。暖かくて穏やかな日並みなら20～30枚を狙え、この時期特有のキロないしはキロオーバーの腹パンが交じる。しかし強風や急な冷え込みで条件が悪化すると釣果も落ち込む。天気予報を見て、できるだけ風が弱い日を狙って釣行したい。
精進湖の概況（提供：週刊へらニュース伊藤さとし）ポイント
精進湖には数軒の舟宿があり、それぞれ得手不得手が存在する。金風荘の利点は、何と言ってもマスター自身が釣りをする点だ。ポイントの特徴や水深を熟知しているので、何ならすべてを委ねてみても損はない。
「こういう釣りをしたいのだが……」
「竿は何尺まで持っている」
などとリクエストすれば、それに合ったポイントと釣り方をアドバイスしてくれる。また一日に何度か舟を漕いで釣況を現場まで確認しに来てくれる。釣れていればいいが、不調ならポイント移動も含めて相談してみるといいだろう。
弁当の配達（提供：週刊へらニュース伊藤さとし）なお美味しい配達弁当（おもにカツ丼）もあるので忘れずに注文して、配達に来た際には現在の釣況や今後の展開（風予報）なども聞いておくといいだろう。とくに風向きに関しては天気予報よりも正確なので、マスターと常に会話を交わすことが高釣果への近道となる。まずは電話を！
釣り方とエサ
GW前後の精進湖であれば底釣りが面白い。水深は6mm前後を基本に、日並みがよければさらに浅いラインの斜面も狙いめだ。
竿18～24尺でウキはB12～15cmの細パイプかPCムクトップ。ナジミ込みで触らせて着底直後のアタリが多く出せれば、数も伸びるだろう。逆に待って待っての釣りだとスレが多くなる。
強風時は舟が揺れて仕掛けを引っ張るので、ハリスオモリを使いエサがなるべく底を切らないように工夫したい。ガン玉がなければ5mm角程度の板オモリを上バリの3～5cm上に巻いても代用できる。
精進湖での底釣りタックル（提供：週刊へらニュース伊藤さとし）エサはグルテンセットまたはそれぞれを合体させたグルダンゴがいい。上エサのベースはダンゴの底釣り芯華を用い、比重を加えたい時はペレ底をブレンドする。逆に落ち込みでの反応がいいときはバラケマッハをブレンドして膨らみをよくすると、より効果的だ。
食わせはグルテン。わたグルや凄グルなど、エサ持ちがいいものを単品またはブレンドで使用する。魚の寄りが良ければ両グルテンのほうが効率はいいが、時々バラケを打って魚を寄せておくことが大切。
タナは上バリトントンでスタートするが、こだわり過ぎてもよくない。落とし込みで振り込んで2～3節のナジミ幅が毎投出るように調節する。
ナジミ幅が安定しない場合は、底の凹凸か生え始めた底藻の可能性を疑うべき。左右に打ち分けて、少しでもナジミ幅が安定するフラットな底を探したい。
精進湖の様子（提供：週刊へらニュース伊藤さとし）アタリは教科書どおりとは限らない。舟の揺れ、底質などが影響して通常ではアタリとは思えない動きでも乗ることがあるので、おかしいと思ったら聞きアワセしてみよう。それでたとえ空振りでも、打ち返すきっかけになり魚を寄せることにもつながる。
舟宿のマスターも言っていたが、待ち釣りは多くの場合よくない。触りがなければ打ち返し、できるだけナジミ途中の触りを増やして着底と同時にアタらせる釣りに持っていく。そうすれば数が伸びるし、底質の悪さも多少はカバーできる。
なお底釣りが不調の場合は、底から1mm前後タナを切った深宙釣りを試してみるといい。その場合のエサはグルテンセットまたはウドンセット。
＜週刊へらニュース熊谷充／TSURINEWS編＞
精進湖
舟代（入釣料含む）一般￥3600、当年放流バッジ所持者￥3000。
問い合わせ：金風荘 TEL=0555（87）2020
