長野県の戸隠神社中社参道沿いにある、歴史的建造物「旧中社公会堂」を活用したホテル「RITA 戸隠」と、フレンチレストラン「awai」がHPを公開。同時に予約受付を開始した。

悠久の時間を感じる戸隠「あわい」の世界を、それぞれの施設で体感してみては。

コンセプトは「あわい」~あわいを感じる3つの体験~

戸隠は、ひとと自然、精神世界と物理世界が共存する「あわい=間」の地。ここには、時代とともに忘れられてきた「自然を敬い、自然とともに生きる」暮らしが、今なお息付いている。

1.悠久の「時間」

戸隠に流れる時間は、都会のそれと尺度が異なる。中社の三本杉は樹齢8百年、奥社の杉並木は樹齢4百年。かつて人々は、4百年後、8百年後に小さな苗木が立派に成長し、自然信仰の聖地としてふさわしい荘厳な場所になることを見越して植樹し、大切に保護してきたように、戸隠には、百年単位、千年単位の時間が流れている。

一方で、戸隠には現在も多くの観光客や参拝客が訪れ、混雑することもある。そこで、フォーカスするのが、日が落ちてまだ辺りが残光に照らされている宵(よい)と、朝霧がほの明るく照らされはじめる東雲(しののめ)だ。この時間帯の戸隠神社や戸隠山は人が少なく神秘的な空気に包まれ、悠久の昔から変わらぬ世界を感じられる。

2.過去と現在をつなぐ「空間」

中社の参道に立つ旧中社区公会堂は、かつての公民館であり、このまちを見守り続けている存在。地域の人々からは「学習館」と呼ばれ、祭りの練習や、戸隠の伝統工芸である竹細工の作業などが行われてきた。老朽化に伴い惜しまれつつも取り壊しがほぼ決まっていたが、再び「人々が集う場」として、生まれ変わった。

装飾性を極力廃し、もともとの木造建築の美しさを引き出し、空気感や間を大切にすることで、戸隠の自然や自身、大切な人と向き合えるミニマルな空間になった。

レストランと客室には、戸隠山や鏡池をモチーフにした素朴なアートを飾り、客室からは、参道のまちなみと荘厳な山々を見晴らすことができる。

空間デザイン:Luft

空間デザイン:Luft

3.戸隠の風土を味わう「食」

1階のレストランawaiでは、戸隠・長野の食材を活かした、ここでしか味わえないオリジナルフレンチを提供する。

また入手が難しい長野産のワインや日本酒、シードル(りんごのスパークリングワイン)なども用意する。

戸隠山の麓に広がる戸隠高原は標高1,200メートルに位置し、昼夜の寒暖差と清らかな水によって育まれる質の高い食材が多くある。甘みのある高原野菜を中心に山菜、「戸隠そば」で有名なそば粉、ジビエ、川魚などをシンプルに調理し、素材の良さを引き立てる。

料理監修:小川智寛氏(エルブランシュ、LULL)

料理監修:小川智寛氏(エルブランシュ、LULL)