腹を空かせたブタたちに死体を投げつける
ヘザーのフェイスブックアカウントには、エイドリアンの虐待に関する記述が数多く残されており、『ウォーキング・デッド』の1シーンのように虐待するという書き込みや、2014年のクリスマスの日の投稿では数日後にブタにエサをやる必要があるかもしれないと冗談めかした書き込みを行っている。

冷蔵庫と食器棚に警報システムを設置していたので、エイドリアンが食べ物を手に入れようとするとすぐにわかり、その後にエイドリアンは厳しく罰せられた。そして最終的にこの7歳のエイドリアン・ジョーンズは餓死したのである。
彼の死後、マイケルとヘザーは何匹かのブタを連れてきたが、このブタにはしばらくエサを与えておらず空腹であった。そこで夫婦はエイドリアンの死体をブタたちに向けて投げつけたという。エイドリアンが受けた虐待は恐ろしく非人道的であり、マイケルとヘザーが極刑に値することは間違いない。
エイドリアンが虐待を受けていることを地方行政当局はまったく知らなかったわけではないという。
亡くなる2年前の2013年にエイドリアンは児童課の職員と警察官に、父親に殴られていることを話したが、それでも当局はを保護していなかった。
児童課は在宅サービスを提供しようとしたのだが、ヘザーとマイケルは協力を拒否し、数週間後には住民票をカンザス州に移したのでサービスはもう必要ないことを役所に伝えたのである。
ちなみにエイドリアンの祖母は、エイドリアンが拷問を受けていることを知っていたカンザス州とミズーリ州のソーシャルワーカーを告発し、彼らはエイドリアンの死を防げたはずだったとして訴訟を起こしている。

マイケル・ジョーンズとヘザー・ジョーンズは第1級殺人罪で起訴され終身刑を宣告された。検察はこの事件を、これまでに見た中で最も凶悪な虐待事件の1つであると説明した。
エイドリアンの助けを求める叫び声を聞いた者が早い時期に通報していれば、彼の死を防ぐことができた可能性は確かにあった。2018年、ミズーリ州は「エイドリアン法」を可決し、これによって州境を越えて移動する家族を追跡することができるようになった。エイドリアンにちなんで名付けられたこの法律は、児童虐待が見過ごされ、対処されない場合に訪れるきわめて悲劇的な結果を忘れさせない使命を担っている。決して繰り返されてはならない悲劇がこのエイドリアン虐待死事件なのだ。
参考:「Bugged Space」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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