財務省は「国の借金は過去最大の1270兆円」と発表しました。それに例によって「反緊縮派」が噛みついていますが、これは誤解です。
Q. 国の借金って何ですか?財務省:国債と借入金、政府短期証券をあわせた国の借金は今年3月末の時点で1270兆4990億円と7年連続で過去最大を更新 ※本文抜粋
未だ「家計簿的思考」で 国民の不安を煽る 日本は債務と同等の資産を保有 大袈裟に悲観する事なのか
結局「増税」に導くための プロパガンダQpFQQ3kYyP
— 世良公則 (@MseraOfficial) May 10, 2023
政府債務の集計には「国の借金」と「地方の借金」、そして長期債務と短期債務があります。このうちきょう発表されたのは、国債と政府短期証券などを合計した「国の借金」で、1270兆4990億円です。
Q. これは「国民の借金」なんですか?違います。これは政府債務ですから、国民はお金を貸している債権者です。だから「政府の赤字は国民の黒字」というのは正しい。
Q. では借金に見合う資産があるので安心ですね?いいえ、借金に見合う資産はありません。これは前田順一郎さんの計算した統合政府のバランスシート(2021年)ですが、統合政府の資産は904兆円で、債務1438兆円より534兆円少ないのです。これを債務超過といいます。
僕は決して緊縮財政派ではないが、本件については高橋洋一氏が完全に誤り。藤巻氏が正しい。添付は先日の当方の講演資料。日銀を連結しても債務超過だ。むりやり「徴税権」を計上したり「日銀当預が資本」と言ったりして企業会計の原則から逸脱するなら、そもそもBSで財政状態を分析する意味がない。 DOxLZolfMZ pic.twitter.com/sbqPG1w7J2
— 前田順一郎(公認会計士) (@maejun_jp) November 25, 2022