「あぐらをかく」は姿勢として足を組んで座ることを意味します。
その一方、慣用句として油断することを指したりもします。
しかし、なぜそれらを「あぐらをかく」と表現するのでしょうか。
今回はそれら「あぐらをかく」という言葉について紹介します。
また、ここでは漢字表記の「胡坐」に関しても解説します。

「あぐらをかく」とは

「あぐらをかく」とはどんな様子を意味する言葉?なぜ「胡坐」と表記するの?類義語は?
(画像=『FUNDO』より 引用)

まずは「あぐらをかく」の2つの意味について見ていきましょう。
ここでは姿勢と慣用句それぞれが指すものを説明します。

意味①姿勢として

「あぐらをかく」は足を組んで楽に座ることを指します。
これは姿勢そのもの、もしくは動作をあらわす表現です。
主に脚を左右に開いた形で足首を交差させる座り方を言います。
特に女性よりも男性の座り方とされることが多いです。
転じて、堂々と居座るような様子にも使用されます。
なお、これらはその姿勢から「あぐらをくむ」と表現されることも多いです。
どちらかというと姿勢としてのニュアンスなら「あぐらをくむ」と言うことが多いかもしれません。

意味②慣用句として

「あぐらをかく」は調子に乗って油断することも指します。
慣用句として、ある立場や状態にいい気になることを言います。
状況によっては図々しく構えるような様子などもあらわす表現です。
ちなみに、この慣用句の「あぐらをかく」は呑気に構えて何も努力していないことの例えとしても使用されます。
要は油断している様子を指して言う表現です。
これらはどちらかというと本人の態度などを指して「あぐらをかく」と言うことが多いですね。

「あぐらをかく」の「あぐら」とは

「あぐらをかく」とはどんな様子を意味する言葉?なぜ「胡坐」と表記するの?類義語は?
(画像=『FUNDO』より 引用)

ここからは「あぐらをかく」の「あぐら」について説明します。

「胡坐」と漢字表記する理由

「あぐらをかく」とはどんな様子を意味する言葉?なぜ「胡坐」と表記するの?類義語は?
(画像=『FUNDO』より 引用)

「あぐらをかく」は漢字で「胡坐をかく」と表記します。
ここで表記される「胡」とは古代中国の北方・西方のにいた民族を指す意味の言葉でした。
当時、彼らは地べたに座っていた日本とは違い上記のような椅子を用いていました。
これが日本に伝わり「胡床(あぐら)」と呼ばれました。
これに腰掛ける際には両膝を開き、足首を組むような形で腰掛けていました。
その後、同じ座り方で腰掛けずに地べたに座る場合に「胡坐(あぐら)」というようになり
日本では地べたに座ることの方が多かったため「胡坐(あぐら)」の方が一般的に広がったと思われます。

もともとは正式な座り方だったあぐら

「胡坐」はもともとは正式な座り方だったとされています。
特に茶道が普及した時代では「胡坐」が正式な座り方でした。
室町時代になると、女性の服装の変化から、胡坐で座ると股が露出してしまう危険性が出てきたため、
女性の正式な座り方が正座へと変化しました。
江戸時代に入ると、男性の正式な座り方も正座になり、対して楽な座り方として「胡坐」が定着しました。
現代では足を組む楽な座り方のことを総じて「胡坐」と呼びますが
「胡坐」は時代によって受け止め方が変わってきた言葉なのです。

「あぐらをかく」の類義語

最後に「あぐらをかく」の類義語を見ていきましょう。
これらの類義語には「思い上がり」や「慢心」「悠長」などがあります。

思い上がり

「思い上がり」とは自分に対して自惚れることです。
特に自分の価値を実際以上に良いと思い込むことを言います。
これらはもともとは意識を高く持つことを指す言葉だったそうです。
それが次第に調子に乗ること全般を指すようになりました。
現代では実績や経験が伴っていない意識高い系に対して使用されることの多い言葉です。

慢心

「慢心」とは心の中で自分のことを自慢することです。
自分の価値以上に過大評価して驕り高ぶることを言います。
これらは実際の評判ではなく自分で勝手に決めてしまうようなことを指す言葉です。
特に「傲慢」などと同じように、驕り高ぶることを意味します。
近年では他人を侮って見下すような態度のことも言います。

悠長

「悠長」とはのんびりとして急ごうともしない様子のことです。
急を要するにもかかわらず、呑気にしていることをあらわします。
何かしなくてはならないのに何もしていないという点で「あぐらをかく」と共通しています。

まとめ

「あぐらをかく」は足を組む座り方の姿勢そのものを言います。
しかし、慣用句としてなら油断することをあらわします。
特に特定の立場や状況に対して調子に乗り、何も努力していない様子を指す言葉です。

これらは中国にあった国(民族)から来た言葉とされています。
もともとは正式な座り方を指していたのですが、江戸時代以降に楽な座り方を指すようになったそうです。
そこから意味が転じていったのだとか。

提供元・FUNDO

【関連記事】
【恐怖動画】車から雪を取り除いていたら・・・数秒後に信じられない悲劇が発生!
これだ!子供の時から食べたかったのは!お店で見つけた“とあるものの皮”が話題に!
【だまし絵みたいな画像】あなたはこの画像の動物の正体がわかりますか?
【奇跡的動画】シロフクロウを撮ろうと待ち構えていたら、想像以上に凄い動画が撮れた!
これは激オコですわぁ・・・帰宅すると、二階の窓から注がれていた恐怖の視線が話題に!