某車中泊ドラマでも使われたフリードは今や車中泊の定番車と言ってもいいだろう。昨年10月のマイナーチェンジの際に新しくラインナップに加わったクロスターのレポートを車中泊目線でお届けしたい。

目次
アクティブスタイルな専用装備を写真でチェック
車中泊シートアレンジを検証
まだまだある注目のユーティリティポイント
まとめ

今回の相棒
HONDA FREED+ CROSSTAR Honda SENSING FF ガソリン車
カラー:シルバーミストグリーン・メタリック

アクティブスタイルな専用装備を写真でチェック

フリードは先代から続くコンセプト『ちょうどいい』を引き継ぎ、コンパクトなボディに広い室内空間を実現させたホンダの売れ線コンパクトミニバンだ。現行フリードを大きく分けると三列シートのフリード、二列シートのフリード+(プラス)の2つに分ける事ができる。それぞれにガソリン車、ハイブリッド車が用意され、さらにその中に標準車とクロスターがあるという構成だ。車中泊を考えている人にはフルフラットになるフリード+を強くオススメしたい。今回お借りしたクロスターはこのフリード+をベースにエクステリアやインテリアをクロスオーバー風にスタイルアップしたものだ。
 

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標準仕様のプレーンなフェイスに比べ、専用のグリルやスポイラーが精悍な顔立を作り出している(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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標準とプラスの大きな違いの一つがテールゲートの大きさ。プラスは荷室開口部がとても広く縦に長い(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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15インチのアルミホイールはクロスター専用のもの。ルーフレールもアウトドア派には嬉しい装備だ(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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プライウッド木目調のインパネとコンビシートはクロスター専用。シートのデジタル柄がアクティブ感を演出する(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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後部座席の空間は膝前、頭上ともにかなり余裕がある。これはホンダ独自の低床・低重心技術の恩恵だ(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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特筆すべきはこの荷室空間。車中泊時の荷物はほぼこの下段に収まってしまいそうだ。(FF車の場合)(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

車中泊シートアレンジを検証

車中泊をするために理想的なのは広さが確保出来ていることはもちろんだが、傾斜がなく出来るだけフラットな状態が望ましい。このフリード+は標準の状態でかなり理想に近い車になっている。そもそもメーカー側もある程度車中泊を想定した作りにしているようで、随所に意識した工夫が見られる。

まずはフロントシートの背もたれを倒し、座面を一番前までスライドさせる。次にリアシートの座面を持ち上げ前方に跳ね上げる。この時にリアシートを最大限前にスライドさせておけばフラットスペースも最大になる。そして背もたれを前に倒せばリアシートがコンパクトに折りたたまれる。リアのヘッドレストは倒した座面の裏側にうまくはまる構造になっているので外す必要が無いのは地味にありがたい。
 

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リアシートの座面は手前側を持ち上げるようにすると簡単に跳ね上がる(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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背もたれを倒しリアシートが畳まれた状態(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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側面から見るとなかなか無駄のない仕組みになっているのが分かる(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

リアシートが畳まれたら背もたれ裏側にバンドで固定されているボードを引き出し、荷室との橋渡し状に展開する。ボードの真下は何もない隙間空間だが、ここに体重がかかったとしてもボード自体に厚みがあるので強度的にも心配はなさそうだ。
 

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リアシートは左右2つに分割されているので片側だけフラットにすることも可能(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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全てフラットにすれば奥行き約185cm幅約120cmのスペースが出現(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

ほぼセミダブルサイズもある広さは一人で寝るには十分だ。ただし、橋渡し用ボードで段差が少し出来てしまうので改善する必要があるかもしれない。車中泊する時のわずかな段差や傾斜は意外に気になってしまうので出来ることなら対策をしておいたほうがいいだろう。100円ショップなどで手に入るお風呂マットで段差を緩和している人もいるが、今回は私が車中泊をする時に愛用しているニトリの6つ折りマットを使って対策してみたい。
 

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段差は約2.5cm。運転席側を頭にして寝るとちょうど背中から腰あたりにくる位置だ(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

ニトリの6つ折りマットは約100cm×200cmのワンサイズのみ。厚さは3cmで金額は3000円程だ。私は普段これを2枚使用している。2枚使う理由としては、3cmという厚さがクッション性の面で少々物足りないのと、今回のように段差が発生してしまう時にはこの6つ折り構造がとても役にたつのだ。方法は特に難しいこともなく、6つ折りなのでマットは6分割されていて、段差でヘコんでいる部分だけ二重に折り込めばいいだけだ。もちろん段差の大きさによっては足りない場合もあるので、もう一枚のマットでそこを補完する。テトリスのようにうまく組み合わせるとほぼフラットな寝床が完成するのだ。
 

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頭側端の下二段分はつながった一枚を折り返している。その上にもう一枚のマットを重ねている(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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敷きパッドと枕を置けば自宅の寝室とほぼ変わらない空間が完成だ。天井高は100cm弱、正座しても大丈夫(写真=男の隠れ家デジタルより引用)
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折り込むのでマットの長さは170cm弱になるが枕を置けば身長180cm位の人も問題なく横になることが出来るだろう。モデルの身長は約170cmだが足元には10cm以上の余裕がある。(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

まだまだある注目のユーティリティポイント

車中泊時の床下収納

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奥行きもあり荷物が大量に入る広さだ。セキュリティの面からも貴重品は外から見えない場所に置いておきたい。テールゲートを閉じても床面ボードを外せば中からアクセス出来る点もなかなかよく考えられている(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

橋渡しボード下の隙間空間

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このデッドスペースは反対サイドまで貫通しているので傘のような長ものを収納するのにちょうど良い。また、サイドスライドドアから出入りをする時の下履き置き場としても最適だろう。(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

ユーティリティナット

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左右合わせて20箇所のネジ穴がありフックが取り付けられる。ネットやテーブル等工夫次第で様々なカスタムが可能だ。上部には電源ソケットや小物入れも(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

ユーティリティフック

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荷室上部左右に普段は収納されているフックはLEDランタン照明を掛けておくのにちょうど良い。左右にロープを渡してカーテンや小物を引っ掛けておくのもいいだろう(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

まとめ

今回はガソリン車のみの検証だったが、小回りの効くキビキビした走りは運転していてとても楽しく安心感があった。きっと長距離運転も苦にならないことだろう。また安全運転支援システムのホンダセンシングは全タイプ標準装備になっているのでコスパ的にもだいぶお得感のある車に仕上がっている。標準とクロスターの違いは基本的に内外装だけの違いなので好みは分かれるだろうが、私はよりアウトドア感のあるクロスターの方が満足度は高いと思った。そして車中泊には間違いなく向いている車だと言っていいだろう。必要最低限のものを用意したらすぐに車中泊に行けるのも魅力だ。フルフラットにすると想像以上に広い空間が現れるので是非自分の目で確かめてほしい。
 

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(写真=男の隠れ家デジタルより引用)

撮影・執筆 ndtk

男の隠れ家デジタル編集部
いくつになっても、男は心に 隠れ家を持っている。
我々は、あらゆるテーマから、徹底的に「隠れ家」というストーリーを求めていきます。

提供元・男の隠れ家デジタル

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