空軍トップにより事件は“お蔵入り”に
実はチャイルズ氏もウィテッド氏も第二次世界大戦中は空軍将校を務めたパイロットであり、証言者の乗客も退役軍人であったこともあり、当局はこの事件を当初は重く受け止めていたという。
米空軍内の「Air Technical Intelligence Center(航空技術情報センター)」はこの事件の極秘レポートを作成し、米空軍で最初にUFO調査の責任者となったエドワード・ルッペルト氏はこのレポートを見たと証言している。レポートには「UFO」の文字が記されていて、このUFOが地球外由来のものである可能性を示唆した内容であったという。
ルッペルト氏によればこのレポートは空軍トップのホイト・ヴァンデンバーグ参謀総長の目にも触れたが、参謀総長の納得は得られず、数カ月後に機密解除された挙句に破棄されたということだ。ヴァンデンバーグ参謀総長は目下の課題である“冷戦”以外のことにリソースを割くのを嫌ったようであるという。
最終的に空軍はこの事件は自然現象の火の玉や、燃えながら落下する隕石の類の誤認であると結論づけた。
こうした経緯もありじゅうぶんな調査が行われてこなかった「チャイルズ&ウィテッドUFO遭遇事件」は今も依然として最も論争の的となっているUFO事件の1つである。

アリゾナ大学の物理学者でUFO研究家であるジェームズ・E・マクドナルド博士は、事件から約20年後の1968年に2人のパイロットをインタビューし、彼らは自分たちが見たのはやはりある種の航空機であると信じ続けていたことを報告している。
そのインタビューでウィテッド氏は当時の証言ではUFOは雲の中に消えて見えなくなったと話したが、実はUFOは目の前で瞬時に消えたのだという新たな証言を行ったのだった。
冷戦時代の初期に起きたこのUFO目撃事件に75年の歳月を経て新たな動きが見られることがあるのか、今後も関連する情報をチェックしていきたい。
参考:「History.com」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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