英国の歴史については、戴冠式を記念して書いた『英国王室と日本人:華麗なるロイヤルファミリーの物語』(小学館 八幡和郎・篠塚隆)でも紹介しているが、今回は地名から出発して英国史を解説してみよう。

英国の正式国名は、「グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国(ユナイテッド・キングダム・オブ・グレートブリテン・アンド・ノース・アイルランド)である。これを略して国際政治の場面では連合王国(略してU.K.)、フランス語だとグレート・ブリテン(フランス語のグランド・ブルターニュ)や形容詞としてのブリティッシュをつけてブリティッシュ・ガバメントというなどブリテン島の名前が使われることもある。

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イングランド(形容詞はイングリッシュ、フランス語でアングルテール)は厳密にイングランドに限定して論じる時の言葉だ。サッカーやラグビーでは、あいかわらず、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドも別のチームを持っている。