3. ローマでの地下鉄エピソードいろいろ

ローマに一年間留学していた筆者は、市の郊外でホームステイしていたので、大学に通うために毎日のように地下鉄を利用していました。その中で出会ったいくつかの出来事を紹介します。
地下鉄エピソードその1. B線には要注意
ローマにはA~C線まで3本の地下鉄があります。観光目的であれば、ローマ市街地を通っているA線とB線を使うことになる方が多いでしょう。
B線は、途中で枝分かれして2方向に分岐します。そのためローマ市内北部方向へは、レビッビア(Rebibbia)駅 とヨニオ(Jonio)駅行の2種類があり、ボローニャ(Bologna)駅がその分岐点となっています。
ある日、ティブルティーナ(Tiburtina)駅で電車に乗る予定だった私は、最寄り駅であったラウレンティーナ(Laurentina)駅からB線で目的地を目指したのですが、「適当に乗れば着くだろう」とタカをくくって、いつも通り地下鉄に乗っていました。
ですが、気づけば乗っていた地下鉄は、ボローニャ駅を分岐して本来行かなければならないレビッビア方面ではなく、ヨニオ方面へ。気づいた時にはすでに遅く、何とか次の駅で降りたものの、逆方向への地下鉄はなかなか来ません。
結局、10分ほど待って来た地下鉄に飛び乗り、乗り換えと猛ダッシュを経てどうにか予定通りの電車に乗ることができました。日本に比べると入り組んでおらず分わかりやすく感じる路線ですが、分岐は思わぬ落とし穴。もしティブルティーナ駅へ行く場合は、注意してくださいね。
地下鉄エピソードその2. 終電ならそう言ってくれ!

ある日、友人と共にローマっ子から人気のゾーンであるモンティ地区で飲んでいたとき。気づくと時間は0時を回り、「やばい!終電逃すぞ!」と急いで駅へ向かいました。
駅に着くとまだ駅員がいて、構内にも人がちらほらいたため「ラッキー!まだ終電は行ってなかった!」と、少し息を切らしながら構内のベンチで地下鉄を待っていました。
しかし、待てど暮らせど地下鉄は来ません。「ほんとに来るの?」「いや、来なかったら駅構内に入れてくれないはず......?」などと会話をしながら、いつまで経っても来ない地下鉄。そのまま20分ほど待ったでしょうか。痺れを切らして駅員に「今日ってもう電車ない?」と聞くと、「もうとっくに終わっているよ」と一言!
「さっさと言ってよー!」と思いましたが、そんなところもイタリア。大人しく深夜バスで家までゆっくり帰りました。ローマの地下鉄の終電は意外と早いので、しっかり時間を確認しておきましょう!それを怠ると、私たちみたいに、駅で待ちぼうけを食らうこともあるかしれませんよ(笑)。
最後に
ローマの地下鉄は、治安の懸念などから少し敬遠している方もいるかもしれませんが、観光にとても役に立ちますし、イタリア人の日常生活にも触れることができます。皆さんもイタリア旅行の際には、バスやトラムに加え地下鉄を駆使して、素敵な滞在を楽しんでくださいね。
文・写真・ゆうさん/提供元・たびこふれ
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