日本有数の豪雪地、青森県五所川原で“こもる”をコンセプトにした宿「こもる五所川原」が7月14日(金)に開業する。

落ち着いたしつらいの客室に枯山水を設け、静謐な地で自分と向きあうための時間が生まれる。すでに宿泊予約を受け付けており、地元・青森県在住者には特別プランを用意するほか、全国からのゲストを迎える。

自然豊かな津軽の中心に位置する「こもる五所川原」

ノスタルジックなストーブ列車で知られる津軽鉄道や、夏の立佞武多(たちねぶた)が有名な青森県五所川原市。

津軽地方の中心に位置し、東に梵珠山、西には岩木山を源流とする岩木川、周辺には津軽平野が広がる自然豊かな地だ。昭和の文豪・太宰治の出生地でもあり、五所川原にある生家には多くの人が訪れる。

弘前市や青森市とのアクセスもよく、夏祭りシーズンには車で40分程度で「弘前ねぷた」「青森ねぶた」を訪ねられる。

そんな五所川原の地に、築60年の古い民家をリノベーションした小さな宿「こもる五所川原」がオープンする。

客室ごとに異なる間取りの全5室

客室はわずか5室。民家に囲まれた場所で、特別な眺望やランドマークはない。華美な装飾を排した素朴なたたずまいの客室にはテレビも置かない。

その代わり、1000m²の敷地内に四季を感じられる庭園があるほか、一部客室に枯山水を備え、思索に耽る時間を大事にしているという。

間取りは客室ごとに異なり、101は床脇と枯山水付き。広々とした枯山水には長椅子があり、四季を感じられる庭で朝食やお茶を楽しめる。

客室101

客室101

104は50年以上の歴史ある床の間と、広々とした土間、枯山水を備える客室。

客室104

客室104

201は小上がり付きで、庭園を見下ろす視点を得られる2階唯一の客室となっている。

客室201

客室201

津軽の伝承料理を中心とした心づくしの食事

滞在中は朝食と間食、夕食が提供される。同施設が運営する畑でとれた季節の野菜や、地元でとれる食材を中心に、津軽の伝承料理が用意される。

オールインクルーシブのため、滞在中は好きなタイミングで紫蘇ジュースやりんごジュース等の自家製ドリンク・アルコールを楽しめる。

料理の一例として、朝には土鍋ご飯と手作りの漬物が並ぶ。すじこ、たらこ、赤かぶの漬物、そぼろ、高菜の漬物、きんぴら等、その日に合わせた郷土の味が心に染みる。

夕食は一汁二菜だ。土鍋ご飯と味噌汁に、その日の食材に応じた主菜が用意される。素朴さや懐かしさの感じられるメニューで、食傷気味になりがちな旅館料理に慣れていると新鮮に映るだろう。

7月14日(金)からの開業にあたり、すでに「1泊2食付きプラン」「青森県民割」「120日前早割」の受付を開始している。

都会の喧噪を離れ、あえて娯楽設備を設けない宿で静かに思索に耽る時間。叶うなら、ぜひスマートフォンの電源を落として滞在したい。忙しさに追われる現代人にとっては貴重な体験になりそうだ。

こもる五所川原
開業日:7月14日(金)
所在地:青森県五所川原市梅田福浦40-1
アクセス:敷地内駐車場無料、五所川原駅まで送迎あり
客室数:5部屋
料金:1泊1人18,000円~(※時期により変動)

(SAYA)