次節ダービーは中盤の攻防が鍵に?
J1第11節、大阪ダービーのポイントとなるのは、両チームの中盤の攻防だ。前節のスタメン、フォーメーションで臨んでくると仮定すれば、恐らく両チームとも[4−3−3]になると思われる。G大阪で予想される中盤は、MFダワン、MFネタ・ラヴィ、MF宇佐美貴史。C大阪は、MF香川真司、MF奥埜博亮、MF原川力。中盤を制した方が試合の流れを掴むのではないか。
特にG大阪の中盤は、ラヴィが上がれば宇佐美が下がり、宇佐美が上がればダワンが守備のスペースを埋めることで、現在の生命線となっている。しかし前述の鹿島戦でも、ダワンがボールを持っているときに鹿島のMF仲間に潰されてしまうシーンなどが見られており、相手の警戒が予想される。展開によってサイドバックやウイングの選手に早めにボールを預けるなどの対策が必須だろう。また、ダワン&宇佐美以外の攻め方をどのように構築するのかが鍵となるだろう。
C大阪としては、アウェイで押し込まれる展開が続くことが予想される。また今季G大阪はアンカーを消された際にビルドアップに苦戦する場面が多くあるため、そこを突いてショートカウンターで得点を奪えば、勝利をもぎ取れると思われる。

ここまでのダービー成績は
G大阪とC大阪がこれまで戦ってきた公式戦59試合(リーグ戦、カップ戦、天皇杯、ACL含む)における通算成績は、G大阪が27勝20敗12分と圧倒している。しかしながらG大阪は、2019年5月18日にホームで行われたダービー(1-0)以降、リーグ戦でC大阪相手に勝利がない。
2019年9月以降は、C大阪が7勝4分1敗(リーグ戦、カップ戦含む)とG大阪を圧倒。直近では2023年3月にルヴァン杯で対戦しているが、G大阪のホームで行われた同試合は、C大阪がDF毎熊晟矢のゴールで先制するも、後半アディショナルタイムにG大阪がFW食野亮太郎のゴールで追いつき、ドローで終えている。
また個人的には、大阪ダービーの印象的な試合として2017年7月29日の試合を挙げたい。G大阪ホームで行われた同試合は、3−1でG大阪が勝利。当時G大阪に所属した韓国代表FWファン・ウィジョがJリーグ初出場で初ゴールを記録し、終始C大阪を圧倒していた。
得点後のパフォーマンスも印象的だったファン・ウィジョだが、試合後「自分の勝ちたいという気持ちが何よりも強かったので、知らないうちにそういうパフォーマンスをしていた」とコメント。サポーターの心を掴んで愛される選手となって2019年フランスにわたるまでG大阪で活躍した。
ちなみに、G大阪のホームのダービー成績は16勝10敗3分。記念すべき60回目の大阪ダービーでは、サポーターの力も得て勝利を掴み取れるだろうか。