今回比較するソニー「WF-1000XM4」の実力とは?

実際に、ダイソー「TWS001」と聴き比べる前に、筆者が愛用しているソニー「WF-1000XM4」の紹介をしておきましょう。

ソニー「WF-1000XM4」は、同社の完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデル。音質はCD以上の高音質「ハイレゾ」音源をクリアに再現できます。

実際に聴いてみると、楽器の位置が感じ取れるほど明確な音像で、J-POPはもちろんジャズやクラシックなど音楽ジャンルを問わない、バランスのいいイヤホンだと感じられます。

ノイズキャンセル機能はもちろん、装着者が喋ると音が一時停止されるスピーク・トゥ・チャットなど、多彩な機能が搭載されており、フラッグシップの名に恥じない高性能モデルとなっています。

実はソニー「WF-1000XM4」の価格は当初3万3,000円でしたが、発売から2年経過後の現在でも、まだ2万7,800円ほどで販売されており、あまり値下がりしていません。それほど人気のある商品だということでしょう。

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(Image:amazon.co.jp) こちらがソニーのフラッグシップモデル「WF-1000XM4」。もともとは3万円以上していましたが、現在でも2万6,000円以上で販売されている高級モデルです(画像はAmazon公式サイトより転載)(画像=『オトナライフ』より 引用)

ダイソー「TWS001」とソニー「WF-1000XM4」を実際に聴き比べ! 結局どちらが買い!?

ダイソー「TWS001」とソニー「WF-1000XM4」を実際に聴き比べする前に、両者のスペックを確認しておきましょう。

まず、注目したいのが対応コーデックです。ダイソー「TWS001」が「SBC」にしか対応していないのに対して、ソニー「WF-1000XM4」のほうは「AAC」や「LDAC」などにも対応しています。

「SBC」はA3DP対応のワイヤレスイヤホンが必ず対応しているコーデックですが、音質はあまり良くなく遅延を感じることもあります。

これに対し「AAC」は、主にiPhoneが対応するコーデックで、SBCより高音質かつ遅延も少ないのが特徴となっています。また、「LDAC」はハイレゾ対応の高音質コーデックで主にAndroid 8以降が対応しています。

また、ソニー「「WF-1000XM4」は強力なノイズキャンセル機能を搭載しており、騒音がうるさい通勤電車のなかでも音楽をクリアに聴くことができますが、ダイソー「TWS001」にはノイズキャンセル機能はありません。

ほかにもソニー「WF-1000XM4」は再生時間が本体で8時間、ケース充電で16時間の計24時間なのに対し、ダイソー「TWS001」は本体で4時間、ケース充電で6時間の計10時間となっています。

バッテリー充電時間もソニー「WF-1000XM4」は1.5時間と高速なのに対し、ダイソー「TWS001」は4時間もかかるので、充電時間や再生時間では圧倒的にソニー「WF-1000XM4」のほうが有利であることが分かります。

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写真左が筆者愛用のソニー「WF-1000XM4」。写真右が今回購入したダイソー「TWS001」です。さすがにソニーは質感が非常に高いですが、ダイソーはややプラスチック感があり安っぽい作りです(筆者撮影)(画像=『オトナライフ』より 引用)
SPEC ダイソー「TWS001」 ソニー「WF-1000XM4」
ノイズキャンセル なし あり
音声アシスト 対応 対応
Bluetooth バージョン5.0 バージョン5.2
Bluetooth出力 Bluetooth標準規格Power Class 2 Bluetooth標準規格Power Class 1
Bluetoothプロファイル A2DP/AVRCPHFP/ HSP A2DP/AVRCPHFP/ HSP
対応コーデック SBC SBC/AAC/ LDAC
Bluetooth距離 約10m 10m
ドライバーユニット 7.5mm 6mm
バッテリー充電時間 4時間 1.5時間
再生時間(本体+ケース充電) 4+6時間 8+16時間
バッテリー容量 300mAh 不明
充電 USB(micro-B) USB(micro-C)&Qi対応
充電ケースサイズ 約70×30×29mm 約68×39×29mm
全体重量 31g 55g
価格 1,100円 2万7,800円

注目すべきは対応コーデックです。ダイソーは「SBC」のみなのに対し、ソニーはAACやLDACに対応するので、実際に聴かなくても、少し詳しい人ならここだけである程度は音質を想像できてしまいます(表は公式サイトなどを参考に筆者が作成)

それでは、実際に音楽を聴き比べてみましょう。まず、ダイソー「TWS001」は、全体的にこもった感じで、音の輪郭がボヤっとしています。

低音はわりとよく響いていますが、中音が浮いて聞こえます。さらに高音もこもった感じで抜けるような響きはまったくありません。

これに対し、ソニーの「WF-1000XM4」は高音は伸びのあるクリアな音で、中音はスッキリ、低音もズンズン響き渡ります。すべての音域が非常にクリアで、さすが世界のソニーといった印象です。

もちろんこの結果は、価格差が25倍以上もあるので当然のことなのですが、ソニー「WF-1000XM4」のようなハイレゾ対応の高性能製品を使っている人なら、ダイソー「TWS001」の音質にがっかりするでしょう。

とはいえ、ダイソー「TWS001」を実際に装着してみると、フィット感があって着け心地も軽く、しかも簡単に外れない感じがしました。

また、Bluetooth5.0を搭載していて接続が切れにくく、本体の左右に操作ボタンが搭載されているので、音楽の一時停止や音声アシストの機能が使えます。

しかも、ダイソー「TWS001」にはマイクまで搭載されているので、これだけの機能を持っていてたった1,100円という価格を考えると、コスパはかなり高いと言えるでしょう。

完全ワイヤレスイヤホンをこれまで使ったことがない人であれば、1,100円という低価格でお試しできるので、ダイソー「TWS001」の利用価値は十分あると思います。

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ダイソー「TWS001」に同梱されている取扱説明書には、本体の操作ボタンの使用方法が掲載されています(筆者撮影)(画像=『オトナライフ』より 引用)
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こちらがダイソーの本体に搭載されている操作ボタンです。小さくて硬く押しにくいので、装着したまま押すには少し慣れが必要でしょう(筆者撮影)(画像=『オトナライフ』より 引用)