今の日本人にとっては、なんとも羨ましい話だ。米国で、Apple Cardのユーザーに対する、年利4.15%もの普通預金口座の開設が2023年4月17日からはじまった。Apple Cardは米国在住者が作れるアップルのクレジットカードで、ゴールドマン・サックス銀行の普通預金口座を利用する。

米国で年利4.15%の普通預金口座開設スタート Apple Cardユーザー向けに

Apple Card年利4.15%の預金サービス開始 – 日本でも昭和55年は定期預金年利7.12%だった
(画像=Primakov / Shutterstock.com、Appleの目標は、ユーザーがより健全な金融生活を送るのに役立つツールを構築することだそう、『オトナライフ』より引用)

不景気が続く今の日本にいる者からすると、なんとも羨ましい話だ。米国で、Apple Cardのユーザー向けに利率年4.15%の預金サービスが2023年4月17日(現地時間)からはじまった。Apple Cardは米国で展開中のアップルのクレジットカードで、米国の在住者が持つことができる。しかし現時点では、日本でのサービス開始の予定はなさそうだ。

Apple Card上にゴールドマン・サックス銀行の普通預金口座を開設して入金しておくと、年利4.15%の対象になる。Apple Cardでの購入額に応じて付与される「Daily Cash」などの特典があるのだが、今回の高利回りの利息サービスはその1つだ。そして、「Daily Cash」でたまったポイントを自動的にApple Cardの口座に預けることで、これも年利の対象になるという仕組み。

今の日本では年利4%と聞くと驚いてしまうが、それが当たり前の時代もあった

Apple Card年利4.15%の預金サービス開始 – 日本でも昭和55年は定期預金年利7.12%だった
(画像=Takashi Images / Shutterstock.com、東京都中央区の日本橋にある日本銀行。日銀の総裁は2023年4月に植田和男氏に交代したばかり、『オトナライフ』より引用)

年利4%越えと聞くと、どのような仕組みでこれが実現可能なのかと、いぶかしむ声も聞こえてきそうだが、今の日本では考えられない高い年利でも、米国の経済は好調なのでこの利率も実現可能だ。中央銀行の政策金利より少し低いのが、銀行の金利なので実は、そこまで驚く数字ではない。米国の2023年4月18日現在の政策金利は、4.75%~5.00%なのだ。今の日銀の政策金利はマイナス0.1%なので、いかに困難なことかがわかる。

とはいえ、日本だって一昔前は今の米国と同じだった。約20年前、筆者が学生だった頃に友人が「お母さんがお年玉を毎年、ゆうちょの定期預金に入れてくれていてそれが倍ほどに増えた。本当にありがたい。」と言って、部活動にいそしんでいたので、その資金として全額下ろしていた。ざっくり、10年間ほどで10万円が20万円になったといった内容だったと思うが、年利4%から5%ほどの時代だ。普通預金ではなく定期預金の話ではあるが、銀行に預けるだけで何もしなくても資産が増えるという経験を日本人の大半がしてきた。高齢の方ほど、適切な資産の保有の仕方イコール貯金という気持ちが強いのもわかる気がする。

今の日本の物価上昇はウクライナ危機などを要因とするコストプッシュ型であり金利を上げづらいが、国民がどんどんお金を使うぞ、といったディマンドプル型の物価上昇がおこり、政策金利を上げることが可能な状況になるのはいつなのか。年利4%に驚かないような日本経済になってほしい。

※サムネイル画像は(Image:「Apple」公式サイトより引用)

文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ

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