東京・お台場にある日本科学未来館で、特別展『NEO 月でくらす展 ~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!~』が2023年4月28日(金)~9月3日(日)の期間、開催されます。

『図鑑NEO』シリーズを展開する小学館や日本科学未来館、JAXAなどが協力。宇宙についての知見と、未来への想像力を集結させた“月に開拓者として人々が長期滞在する”世界での生活を体験できる展覧会です。

月面基地の内・外を想定したゾーン構成

この特別展では、月面基地内・外における月でのくらしをふたつのゾーンで構成。

月の砂、レゴリスに覆われた月面に立ち、月面から美しい地球の姿をのぞむ月面ゾーンでは、重力体験や月面探査体験など基地の外で行われる活動を体験できます。また、ランダー(月着陸船)、ローバー(月面探査車)の実寸大模型が展示されています。役割、構造を実際に目にすることで、今まさに行われている月面探査を身近に感じられるかもしれません。

一方、基地ゾーンは地質や水資源などの研究室で、月について学べる「ラボ」、月での日常を体験する「生活」、くらしの安全を守る、月面ならではの任務を支える「管制室」の3エリアで構成され、月面基地での衣食住、仕事が体験できます。

月面コンビニ、月面食堂が登場!

月での日常生活が垣間見える展示として、『月面コンビニ』、『月面食堂』が登場します。残念ながら商品の販売や、食事の提供は行われません。これらの展示を通して、地球での生活との明らかな違いだけでなく、意外な共通点までも明らかになるようです。

先んじて公開された『月面コンビニ』のビジュアルではハミガキ、宇宙靴下、スペースドライウエアなど興味深い製品が並んでいることが見受けられます。

また、『月面食堂』では、移住が実現した月で栽培されるレタス、トマト、きゅうり、いちご、米、大豆、じゃがいも、さつまいもなどの月産(つきさん)食材の調理過程や、移住者に提供される週間の献立などが公開されるとのこと。

惑星地質学者・佐伯和人氏の監修

この特別展は立命館大学・教授で、惑星地質学者として知られる佐伯和人教授が監修しています。

佐伯教授は、小型月着陸実証機SLIM、月極域探査機LUPEX両計画の地質観測分光カメラ開発リーダーを務めるかたわら、月の最新科学をおだやかな語り口でわかりやすく伝える解説や書籍執筆でも知られています。