メキシコ料理は辛いことで知られていますが、皆さんこれらの料理に使われるチリ(唐辛子)の名前はご存知ですか?メキシコでは数多くのチリが生産されており、チリはメキシコ料理には欠かせない食材の1つです。では、メキシコで最もよく使われるチリを5つご紹介します。
■ハバネロ★★★★☆
日本でも知られているとても辛いチリ、ハバネロ。メキシコではユカタン半島で最も多く生産され、ユカタン料理には欠かせない食材です。実はハバネロは1999年ギネスに世界で最も辛いチリとして登録されました。しかしその後、ゴーストペッパーと呼ばれるチリにぬかされ、現在では世界で2番目に辛いチリとなっています。大きさは小さく、直径2、3センチほど。色は緑、オレンジ、赤と様々ですが、その理由は若いチリは緑色で、熟したものは赤くなるからです。

辛さは1から5段階のうち4★★★★☆。このチリ、本当に辛いです。日本でも辛い食べ物が好きな人は多いですが、日本の唐辛子の辛さとは違い口だけでなくお腹の中まで辛さが来るチリです。また、ハバネロは通常生のまま使用され、ユカタン半島ではよくタコスなどの上にかけるトッピングとして使われます。
■セラノ ★★★☆☆
メキシコ産のセラノは辛さでいうと3。メキシコ国内で最も需要の高いチリの1つでもあります。辛さは3とありますが、このチリもとても辛いです。ただし辛さに幅がありマイルドなチリと、とても辛いチリがあります。見た目ではわかりにくいため、料理に使った時に初めて辛さがわかるということも。このチリは料理にも使われますが、生のまま刻んでトッピングとしても使われます。炒め物などでよく使われるセラノ、見た目はハラペーニョによく似ていますが、ハラペーニョよりも細長く小さいのが特徴です。

■ハラペーニョ ★★★☆☆
ハラペーニョは日本でも多少知られているチリではないでしょうか?セラノと同じ辛さ3として知られていますが、セラノよりは多少マイルドなチリです。スーパーでは生で売られている他、缶でも売られており需要もとても高いです。メキシコ人はよく、スライスした缶のハラペーニョをサンドイッチに入れて食べます。日本でもハラペーニョは輸入食品店などで入手しやすいチリです。サンドイッチにハラペーニョ、意外と美味しいので興味のある方は是非試してみてください。

■チポトレ ★★☆☆☆
辛いだけでなく、アロマもよくとても風味のあるチリがチポトレです。辛さは2ですが他のチリと違う辛さがあります。実はこのチリはハラペーニョをロースト、乾燥したチリです。メキシコにはセラノやハバネロなど生で売られる、食べられるチリも多くありますが、チポトレなどの乾燥したチリもスーパーには数多く並んでいます。チポトレも乾燥チリの代表として知られ多くのメキシコ料理に使われます。辛さよりは風味が先にくるチポトレ。とても美味しいチリですが、後にお腹に来るチリとしても有名です。チポトレを食べた翌日は多くの人が胃痛を訴えます。美味しいけど要注意なチリ。料理には煮込み料理によく使われます。
■ポブラノ★☆☆☆☆

メキシコのプエブラ地方で生産されるポブラノ。このチリは辛くないチリとして知られていますが、セラノと同じで辛いものもあります。食べてみないと辛いかどうかわからないチリですが、風味があり美味しいチリとしてとても人気があり、通常ガスコンロでローストして焦げた皮をむいてから料理されます。このチリ、アメリカでも人気で南部ではスーパーでも売られているそうです。大きさは他のチリと比べ長く大きく、長さは普通10センチから20センチ程あります。レストランでも食べられるポブラノを使った料理はチレ・レジェノ(chile relleno)。ポブラノの中に肉、またはチーズをつめて揚げたとても美味しい料理で、メキシコを代表する料理でもあります。

メキシコ料理には欠かせないチリの数々。この他にもメキシコには多くのチリが存在しますので興味のある方は、是非スーパーへ足を運んでみてください。野菜コーナーと缶類コーナーで見たことのないチリに出会えますよ。
文・写真・Yu Larraz/提供元・たびこふれ
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