渓流釣りを楽しむ3つの秘訣
最後に、筆者ならではの渓流釣りを楽しむ秘訣を紹介しよう。
考え方をシフト
一つ目のポイントは気負い過ぎないことではないかな?と思っている。以前、シーバスや青物狙いでプチ遠征を繰り返し行っていた時期があった。絶対に1本は欲しい!との強い思いから気合いを入れて釣行へ行ったときほど、坊主で撃沈ということが何回もあったのだ。
その時は、帰りの道中は普段の倍の疲れが襲ってきて落胆しか無かった。しかし、渓流の釣りを始めてからはソルトフィッシングの時以上に坊主を喰らい、渓流釣りに置いては坊主当たり前の気持ちになっていた。
そこで考えを変え、素晴らしい大自然の中で釣りができる喜びだけでも十分じゃないか!との考えに変わっていった。その考えだけで、坊主を喰らっても気落ちすることなく、帰りの道中さえも楽しんでいる自分がいた。少しの気持ちの変化が良い影響を及ぼしたのか、今期の渓流釣りはニ回通って、好調果が続いている。
ロールプレイングの主人公
ニつ目のポイントは自然を楽しみロールプレイングゲームの主人公になること。
やはり渓流釣りの最大の魅力は大自然の中でロッドを振れることではないだろうか。色々な顔を持つ渓相を楽しみ、川の音や鳥の声、深い緑を楽しむ。そして、綺麗な渓流魚達の顔をみる。完全に自分だけの空間や時間を楽しめ、何か違う世界に迷い込んだような不思議な錯覚さえ覚える。これは一度経験してみないとわからない高揚感がある。
それにこの異空間的な雰囲気が、余計にロールプレイングゲーム的要素を助長している気がする。私は渓流釣りを始めたのは良いが、師匠のような存在もおらず、手探り状態でやってきているのだ。毎回の釣行で失敗と成功を繰り返し、少しずつ自分のレベルが上がっていく感覚を楽しんでもいた。
渓相もそうだ。初めての場所はどんな渓相かも分からないことから、上流へ釣り上がって行く度に、山と川は新しい顔を見せてくれる。そこにも釣りの難しさ同様に、高いゲーム性を感じている。個人的にはまだ見ぬイワナや、尺オーバーの魚がラスボスのような存在になっているため、そのラスボスを目指し冒険をしているような感覚でもある。
敷居は高くない
三つ目のポイントは、渓流釣りはそこまで敷居は高くないということ。ソルト仲間や釣りをしない会社の同僚などから、渓流釣りは敷居が高そうだといわれたことがある。道具やルアーなど全てが高額で、釣りの難しさやルール等、色々面倒くさそうだと感じているとのこと。
だが、実際は全くそんなことは無い。まずは金額面から。上をみればキリがないのは、どの釣りのジャンルも同じ。私の場合はロッド、リール、ラインだけで20000円でお釣りがくるぐらいの安価なタックルである。ルアーもミノーを筆頭に、ソルトルアーに比べると、比較的リーズナブルな価格だと思っている。
それに、ウェーダーはシーバスの時に使うウェーダーをそのまま使用をしている。渓流をやるにあたり新たに購入したのは、タックル以外では、バックパックと、夏場に快適なウエットウェーディングのセットぐらいだ。
マナーやルール等に関しても当たり前のことではあるし、暗黙のルールとしては、先行者がいる場合は追い越して釣りをやらないだとか、追い越すにしても川へは入らず、車や徒歩で1kmぐらいは距離を空けて、入渓するようにしている。基本的に私は川を変えることが多い。これらを踏まえても、そこまで敷居は高くないのでは無いだろうか。