中国、韓国、そして日本を訪問して帰国したドイツのベアボック外相は19日、ベルリンの連邦議会に出席し、与党「社会民主党」(SPD)の過去のロシア政策と現在の中国政策を「間違いだ」と批判した。その発言に対し、SPD議員から反発の声が出た一方、外相が所属する「緑の党」と野党第一党の「キリスト教民主同盟」(CDU)から支持を得た(「独外相の“ダメージ・コントロール”」2023年4月16日参考)。

首脳会談前のショルツ首相と習近平国家主席 中国共产党新闻より

ハンブルク湾のハンバーガーコンテナターミナルトレロート(CTT)の全景(HHLACTT公式サイトから)

ベアボック外相は、「SPD主導の過去の対ロシア、対中国政策を2度と繰り返すべきではない。その外交路線はドイツをロシア、中国に依存させる結果となり、わが国を恐喝することを可能にさせてきた」と発言した。同外相の発言は、SPD、「緑の党」、そして自由民主党(FDP)の3党からなるショルツ連立政権(信号機連合)下の外交政策で意見の相違があることを改めて浮き彫りにした。