スコットランドのバルモラル城(女王が亡くなった場所)に三日間滞在して、女王をはじめ、フィリップ殿下、チャールズ皇太子ご一家らとバーベキューやサケ釣りを楽しまれた。また、チャールズ皇太子・ダイアナ妃に誘われてコベントガーデン歌劇場でムソルグスキーの「ボリス・ゴドノフ」をご覧になったこともあるそうだ。

ただ、他国の王族とも含めて、食事や遊びに誘われたとか、お世話になったといったものが中心で、どういうアドバイスを受けてその後役立っていると行ったことは、陛下ご本人も周囲の人もあまり発信されておらず、そのあたりは、昭和天皇の洋行のときなどについてのほうが、よほど、情報がある。どうも、皇室が昔より閉鎖的になっているともいえ、再考した方がいい気もする。

オックスフォード大学では、カレッジといわれる寄宿学校のようなものに属して、学内のあちこちでの講義も受けるが、カレッジのなかで生活し、社交生活をし、担任から勉学や生活の指導を受けたりされた。

陛下が学ばれたマートン・カレッジは、こじんまりしたアットホームで警備もしやすいカレッジであり、食事がもっとも「まし」なことでも知られる。卒業生があまりにも悲惨な食事の苦しみから後輩を救うために基金を寄付してくれたお陰である。

陛下の留学中には、秋篠宮皇嗣殿下や黒田清子さんも訪ねてこられ、中華料理店では秋篠宮殿下が中国語で注文されていたなどというエピソードもある。

また、陛下は車の免許は持っておられなかったので、ドライブは運転手のいる車で楽しまれたとか、ディスコに一度だけ行かれたこと、ゴルフは数回プレーされたといったことも書かれている。