福岡県柳川市にある「柳川藩主立花邸 御花」は、能舞台としても使われてきた大広間にて一夜限りの「能」を鑑賞できる食事付きプランを販売開始した。

能公演の開催日は6月20日(火)、現在予約を受付中だ。50名限定なので興味があれば早めにチェックしたい。

柳川藩の歴史・文化を受け継ぐ「柳川藩主立花邸 御花」

「柳川藩主立花邸 御花」は、かつて柳川藩主だった立花家の屋敷を、その末裔が守り続けている料亭旅館。

初代藩主の立花宗茂から数え、約400年の歴史・文化を受け継ぎ、現在は敷地7,000坪の全てが文化財(国指定名勝)に指定されている。つまり、同施設は日本で唯一泊まれる国指定名勝となる。

殿様屋敷で堪能する大名家の能「大廣間 御前能」

徳川幕府は、能を武家の式楽*と定めたため、大名の屋敷には必ず能舞台が設けられ、公式の行事の際には能が演じられた。柳川藩主であった立花家も能を大切に継承しており、代々「喜多流」の能を守ってきた。

そして、元々殿様屋敷として建てられた「御花」には、現存する明治期の建物の中に能舞台が残り、通常の能舞台とは違って、大名家の嗜みをより間近に感じることができる場所となっている。

同施設はこの能舞台を使って非日常の感動を提供するため、今回のプラン「大廣間 御前能」を企画した。

能公演「敦盛」で貴重な体験を

同施設の能舞台から、迫力のある能が間近に楽しめる。今回の公演では「敦盛」のクライマックス部分を鑑賞する。

能楽師による能の話をはじめ、代々受け継がれてきた神聖な能舞台にゲスト自身で立つことができ、面をかけるなど特別な体験も予定している。能を初めて鑑賞する人も楽しめる内容となる。

なお、「敦盛」とは、平家物語の「敦盛最期」の章をもとに、世阿弥が編作した演目。悲哀を美しさとする能の演出、またこの舞台上に漂う哀愁の情緒と風雅さが魅力だ。

能から着想を得た会席料理

同施設の料理は、数々の貴賓をもてなしてきた伝統を守りながらも、常に新しさを追求している。旬にこだわり、素材本来の味わいを生かした料理を提供。

同プランの晩餐会での会席料理は、能から着想を得た能公演限定の会席料理を特別に用意している。

かつて、大名家が嗜んでいたような体験を再現し、立花家と能の歴史的な背景を感じながら、非日常の感動を体験してみよう。

大廣間 御前能
開催日:6月20日(火)
会場:柳川藩主立花邸 御花
所在地:福岡県柳川市新外町1
開催時間:能公演 17:30〜19:00、晩餐会 19:15〜21:00
入場料(食事付き):1名 33,000円〜(税・サ料込)
予約・問い合わせ:能公演特設ページから電話にて予約

(田原昌)

* 公式の場での音楽
※体験は挙手制で数名が体験可能となる予定