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タイヤの“溝”の役割って何?
溝がない「スリックタイヤ」はレース用
タイヤの“溝”の役割って何?

(画像=『MOBY』より 引用)
冬季シーズンも終わり、スタッドレスタイヤからサマータイヤへ履き替えを行う人が出始める時期です。その際、サマータイヤの溝が残っているかは必ず確認しなければなりません。このタイヤの“溝”は、車を走らせるにあたり重要な役割を果たしています。
乗用車に装着されるタイヤには溝があるタイヤが使われています。また、溝の深さが1.6mm未満になると車検に合格できません。
しかし、1秒未満の世界でタイムを争うレースでは溝がないタイヤが使われています。このような溝がないタイヤは「スリックタイヤ」と呼ばれるタイヤです。
スリックタイヤは、サーキット専用タイヤとしてタイヤメーカーから販売されていたり、レーシングチームに提供されていたりしています。
溝がない「スリックタイヤ」はレース用

(画像=©Tomasz Zajda/stock.adobe.com,『MOBY』より 引用)
溝がないスリックタイヤは、舗装されたドライ路面で使われるレース用です。
スリックタイヤの特徴は、タイヤの表面に熱が加わり表面が溶けることで、最大限のグリップ力を発生させられることです。
分かりやすく言い換えるのであれば、タイヤの表面がガムテープの粘着部分のようになり、高いグリップ力を生んでいるということになります。そのため、早いスピードでコーナーを曲がることができたり、優れたブレーキ性能を発揮したりできるのです。
しかし、スリックタイヤは見てわかるとおり、排水する溝がないため、ウェット路面や雨が降り始めると、路面とタイヤの間に水膜ができるハイドロプレーニング現象が発生します。
そのため、レース中に雨が降りはじめると、ピットに入り、溝があるウェットタイヤに交換となります。