読者の方々は「最近の若者は動画を倍速にして見ている」といったニュースを聞いたことはあるだろうか。何十話もあるドラマやアニメだと、はやく続きや結末を見て、新しい作品を見たいという気持ちから倍速再生をする人が多いようだ。しかし、動画配信サービスが普及した今、倍速で視聴するのは若者だけではないらしい。実は60代~70代のシニア世代も倍速視聴をしている、といわれているのである。
60代~70代の11%が倍速視聴の経験者! 早く見たい気持ちは世代を問わない?
ITツールの比較調査メディア「STRATE」は2023年3月31日、60歳~79歳の男女300名に対し、「動画の再生速度に関するアンケート」を実施した。まずは「録画した番組やYouTube等のネット動画を再生速度を速くして視聴することはありますか?」と質問したところ、「ない(通常速度で見ている)」と答えたのは66%と意外にも少なく、倍速再生の経験者は全体の34%もいる結果となった。
中でも多い回答は「番組の内容によっては倍速(1.5倍や2倍)で見ることがある」の23%となっている。長編ドラマや続きが気になるとつい倍速にして観てしまうのは、どの世代にも共通していえることであると考えられるだろう。また、「多くの番組で倍速(1.5倍や2倍)で見ている」と答えた人が7%、「基本的にすべての番組を倍速(1.5倍や2倍)で見ている」と回答したのが4%という結果になった。
普段から頻繁に倍速再生を楽しんでいるシニア世代がいるという事実にはかなり驚きだ。今は全体の1割ほどが倍速視聴経験者だが、時代が先に行くにつれ、割合はどんどん増えていくことが予想されるだろう。動画配信サービスの利用者数も増えているため、10年後には60代~70代の半分が倍速再生の経験者となることもありえるのではないだろうか。