
NHKより
イギリスのチャールズ国王の戴冠式(来月6日)に、秋篠宮ご夫妻が参列されることが閣議で正式に決まった。ロンドンに2泊の4日間で、来月4日午前に政府専用機で出発し、現地時間5日午後にバッキンガム宮殿で国王主催のレセプションに出席し、6日にウエストミンスター寺院で行われる戴冠式に参列される。
これに対して、両陛下が招待されたのだから、皇嗣殿下を派遣するのは失礼だとか、愛子様に行ってもらえばいいとか、非常識な意見がネットでは出ているのは、残念なことだ。
チャールズ国王の戴冠式については、別の機会に論じた記事もある。
また、来週には『英国王室と日本人: 華麗なるロイヤルファミリーの物語』(小学館)という本を宮内庁元式部官の篠塚隆氏とも出して詳しく紹介している。
一言でいうと、今回の戴冠式に両陛下が参列されるというのは、相手国の日本の皇室に対する扱いとのレシプロシティ(reciprocity、互恵性)とか、他の国への対応とのバランスも考慮すればあり得ないと思う。
まず、平成の陛下の即位礼には、チャールズ皇太子とダイアナ妃が参列した。また、今上陛下の即位の大礼にはチャールズ皇太子が単独で参列している(カミラ妃は飛行機が苦手なので弾丸外遊は苦手らしい)。また、昭和天皇の大喪の時はフィリップ殿下だった。
外交上の レシプロシティは、個人に帰属するのでなく、地位が問題だ。だから、皇太子が来たら皇嗣殿下でなくてはならない。