「新宿マルイ本館」8階にて、写真家・ライターとして活躍する澤村徹さんの写真展「視覚の陰謀論」が、4月12日(水)より開催される。

会場では、澤村さんの新刊『デジタル赤外線写真マスターブック』と連動し、目に見えない赤外線の世界を捉えた、デジタル赤外線写真による掲載作品&未発表作品を含めた約60点の写真を展示する。

澤村徹さんのデジタル赤外線写真による作品を展示

写真展「視覚の陰謀論」で、作品を展開する澤村徹さんは、オールドレンズのオーソリティーとしてカメラ写真業界で活躍し、これまで20冊以上のオールドレンズの解説書を出版してきた。

その傍ら、2008年よりデジタル赤外線写真による作品制作を開始。2009年に日本初となるデジタル赤外線写真による写真展「Black Morning」を開催し、同作品は日本写真協会新人賞にノミネートされた。

澤村さんが行うデジタル赤外線写真とは、いかなるものだろう。赤外線だけで照らされた世界を、人は見ることがでない。しかし見えないだけで、赤外線の世界は人間の目の前に広がっている。

赤外線は、自然光にも人工光にも含まれ、昼夜を問わずその世界は存在している。本作品は、そんな人の目に見えない世界を具象化したものだ。

澤村さんは、特殊な撮影装置で赤外線だけで照らされた世界を捉え、さらに独自の画像処理によって人間が認識できるイメージへと変換する。まるで異界のようなその光景は、擬似的な世界でも空想の世界でもなく、まぎれもなく人間の目の前に広がるひとつの有り様なのだ。

澤村さん新刊・既刊書の他、作品プリントなどを販売

写真展会場では、澤村さんの新刊『デジタル赤外線写真マスターブック』に加え、オールドレンズ関連の既刊書も販売する。また、澤村さんが在廊中は、購入した著書にサインを入れることが可能だ。

『デジタル赤外線写真マスターブック』は、デジタル赤外線写真の制作方法をひもとく本格的な解説書。澤村さんの作品を多数掲載する一方、デジタル赤外線写真の撮影機材・撮影方法・画像編集について詳細に解説する。

同書は、3月31日(金)発売。出版社は、ホビージャパン。A4判128ページで、価格は、3,300円(税込)だ。

さらに、会場では展示作品のプリントを受注販売する。サイズは、A3・A4・2Lの3タイプを用意し、それぞれ額装した状態で配送してくれる。

人間がその目で視認することができない、赤外線だけで照らされた世界。その世界を具象化する澤村さんの作品は、写真ファンならずとも、注目を集めるだろう。

澤村徹写真展「視覚の陰謀論」
会期:4月12日(水)~19日(水)
会場:新宿マルイ本館8F
所在地:東京都新宿区新宿3-30-13
時間:11時~20時
料金:無料

(高野晃彰)