日本画、版画、油絵専攻でも就職率95%超え?近年は美大出身者の需要増加
では、美術大学を卒業した学生の進路はどうなっているのか。
「情報化社会の現代においてはウェブや3D、ゲームといった分野で美大出身者の活躍の場がどんどん増えています。アートディレクターやプロデューサーという立場で仕事をしている方も多いですね。もちろん、アーティストやデザイナーとして活躍する方も少なくありません」(髙橋氏)
確かに今の時代、デザインや映像に関する分野を学んだ学生は引く手あまたなのはわかる。しかし、油絵や日本画、彫刻といった純粋芸術の場合、そのスキルを発揮できる場面が少なさそうに思えるが。
「いえ、純粋芸術を学んでいた学生も同じように就職率は高いです。というのも、たとえばデザインに関する求人があった場合、デザインを学んでいた人たちからたくさん応募があるわけです。ただ、彫刻を学んできたという人は少ないことがアドバンテージとなり、採用する側の目に留まりやすくなることもあるのです」(佐藤氏)
「生徒の親御さんは、美術大学を卒業してきちんとした仕事を見つけられるのかという点で心配されることも多いですが、たとえば多摩美術大学の日本画専攻、版画専攻、油絵専攻の就職率を見ると毎年だいたい95%以上で、就職率は高いんです。昔なら純粋芸術系学科の卒業生は、自分の作品を作りたいから就職をしないという選択をする人も多かったのですが、最近は学んだことを仕事に活かせる場が増えていることから、就職し社会で活躍するケースも多いですね」(髙橋氏)
特殊な世界と思われがちな美大だが、どうやら訓練次第で美大受験の合格に近づいていけるし、美大卒業後の職業選択の幅も決して狭くはないようだ。
(取材・文=福永全体/A4studio)
提供元・Business Journal
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