東京・丸の内にある「三菱一号館美術館」は、4月6日(木)で開館13周年を迎える。そして、4月10日(月)~2024年秋頃まで、設備入替および建物メンテナンスのため長期休館に入る。

同館では、4月9日(日)までの期間、展覧会「芳幾・芳年―国芳門下の2大ライバル」(以下、「芳幾・芳年」展)を開催中。4月6日(木)には、来館者への感謝を込めた企画を実施する。

しばしの別れを告げに、同館の展覧会に足を運んでみては。

「三菱一号館」を復元した赤煉瓦の美術館

JR東京駅より徒歩5分に位置する同館。三菱が1894年に建設した、ジョサイア・コンドル氏設計の「三菱一号館」を復元した赤煉瓦の建物が特徴だ。

開館記念展の「マネとモダン・パリ」以来、19世紀後半~20世紀前半の近代美術を主題とする企画展を年3回開催してきた。

歌川国芳の兄弟弟子2人にフォーカスした展覧会

現在開催している「芳幾・芳年」展では、江戸から明治に至る激動の時代を生きた落合芳幾(おちあい よしいく)と月岡芳年(つきおか よしとし)の画業を紹介している。

会場には、幕末明治の浮世絵を網羅する「浅井コレクション」をはじめ、屈指の芳年収集で知られる「西井コレクション」、国芳研究でも著名な「悳コレクション」の貴重な浮世絵作品が出揃う。

幕末を代表する浮世絵師・歌川国芳の兄弟弟子であり、良きライバルだった2人は、最後の浮世絵師と呼ばれる世代。同展を通じて、それぞれの活躍を知るとともに、いかに浮世絵の生き残りを図ったのかを探ってみよう。

1日限りのイベントを開催!

4月6日(木)は、21時まで延長開館し、イベントを実施する。

「芳幾・芳年」展の作品ミニ解説

19時~19時15分、20時~20時15分の2回にわたり、「芳幾・芳年」展の作品ミニ解説を実施。同展担当の野口玲一学芸員が、展示室内にて展覧会の見どころを解説する。

参加への事前申し込みは不要。詳細は同館WEBサイトで確認を。

「ROOTOTE」コラボのトートバッグが当たる抽選会

また、当日の開館時間中に、トートバッグ専門ブランド「ROOTOTE(ルートート)」と同館がコラボして作成したオリジナルトートバッグが当たる抽選会も実施する。

同ブランドは、カンガルーのおなかの袋からヒントを得た「ルーポケット」がアイデンティティ。トートバッグを通じて世界に感動を広げ、社会をより良くするメディアであることをミッションに、アート、エコ、カルチャーなど、さまざまな分野でコラボやプロジェクトを展開している。

今回デザインした「絵」は、「#三菱一号館美術館の思い出」として公募した作品の中から採用し、同ブランドがデザイン・製作したものだ。

参加希望者は、「芳幾・芳年」展の当日有効の鑑賞券を館内の抽選会場にて提示しよう。抽選は1人1回で、景品が無くなり次第終了となる。

13年間愛されてきた「三菱一号館美術館」が贈る、休館前最後の展覧会およびイベントで思い出に残るひとときを過ごしてみたい。

三菱一号館美術館
所在地:東京都千代田区丸の内2丁目6−2

(Higuchi)